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自民・城内実氏、性的マイノリティ差別解消めぐり「お花畑正義感」発言 思い出される杉田水脈氏「生産性ない」寄稿
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.08.26 18:07 最終更新日:2022.08.26 18:09
8月25日、自民党内で、性的マイノリティに関する非公開の会合が開かれた。その中で、元環境副大臣である城内実衆院議員が、LGBTへの差別解消をめぐり「お花畑正義感の人たち」という趣旨の発言をしたことが判明した。この発言が、物議を醸している。
「朝日新聞」の報道によると、城内氏は会合で、「美しいポリコレみたいなものでストーリーをつくって、それを疑問視する人をひたすらたたくお花畑正義感の人たち」との表現を用いたという。さらに「(お花畑正義感の人たちは)多様な価値観、多様な市民を、ステレオタイプでやっているんじゃないか」などとも語った。
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城内氏は同紙の取材に対し、LGBTに関する活動家や当事者に言及したものではないとし、物事を“単純化”して考える人たちへの指摘だったとしている。
「しかしこの発言は、差別解消をめぐって“分断”を起こしかねません。今後、声を上げようとした人たちが『お花畑』というレッテルを貼られる可能性だってある。性的マイノリティへの差別問題に関して、自民党員はかねてから“意識が低すぎる”と、もっぱら指摘されていますよ」(政治記者)
この問題については、自民党には“前例”がある。第2次岸田改造内閣で、総務政務官に起用された杉田水脈氏だ。
杉田氏は2018年、月刊誌『新潮45』8月号に「『LGBT』支援の度が過ぎる」とのタイトルで「LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです」と寄稿。これについては、自民党本部前などで抗議集会が開かれる事態にもなり、同誌は2018年10月号で休刊となっている。
「8月15日、総務政務官への就任記者で杉田氏は、『過去に多様性を否定したことも、性的マイノリティを差別したこともない』と述べていました。つまりこの発言を、“なかったこと”にしようとしたのです。
そんな人物が、政府の要職に就いている。当事者やその支援者からすれば、“政府は差別問題について何も考えていない”と考えられても無理はありません」(前出・政治部記者)
性的マイノリティへの差別解消に取り組む人が揶揄されないためにも、政治家には、発言に細心の注意を払ってもらいたいものだ。
( SmartFLASH )