金融庁のYouTube公式チャンネルの動画が物議を醸している。8月24日公開の動画で、金融庁幹部と対談しているのは、「2ちゃんねる」の開設者で実業家のひろゆき(西村博之)氏だ。
対談のテーマは「金融リテラシーと資産形成」。ひろゆき氏は「友達に聞かれた場合は、『とりあえず全額NISAに突っ込め』って言ってます」「NISAの枠で買っておくと、税率分だけちょっと得をするじゃないですか」「長期で考えたら、もうインデックスファンド一択でいいんじゃねえのっていうふうに、僕は思ってしまう」などと語っている。
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いたって真っ当な話なのだが、SNSで多くの人がツッコみを入れているのは、そこではない。
《積立NISAもiDeCoもいい制度だが、ひろゆきを使用した時点で、「賠償金を踏み倒せ」と金融庁が言ったに等しいんだよなあ》
《賠償金を踏み倒してる人間に「公」の仕事をやらせるってことは、「踏み倒していいです」って公が認めることになると思うんだが、それはええんか?》
《ひろゆきさんの資産のうちいくらかは、法的に他人に支払うべきお金を踏み倒したものが元なのですが。一番公的なものが関わってはいけない人だった》
「ひろゆきさんは、『2ちゃんねる』の悪質な書き込みを放置したことなどで、多くの民事訴訟を起こされています。2017年5月13日には、『エゴサーチTV』(Abema)で、みずから『賠償金は累積で30億くらいいったと思う』と語っています。
しかし、ひろゆきさんは支払う意思がないことを明言しており、自身の動画チャンネルでは『時効になっている』と主張しています」(ITジャーナリスト)
動画で対談した金融庁の総合政策課長とひろゆき氏は旧知の仲で、ひろゆき氏に出演料は支払われていないという。
動画が批判を浴びていることについて、金融庁は産経新聞の取材に対し「民事訴訟の詳細は承知していない。批判は受け止め、今後の広報のあり方について考える」と回答している。
しかし、なかにはこんな視点も。
《これひろゆき界隈は当然の事、一般の人もアンチひろゆきが怒って炎上すればするほど注目してNISAとかの宣伝になってて、既にテレビのゴールデンタイムにCM1週間流すよりもインパクトあるので、金融庁やらひろゆきやらにうまく乗せられてるよねと広告代理店の人が言ってた》
動画の視聴回数は、8月27日17時の時点で、前後編合わせて5万回近くに達している。もしかしてこれも炎上商法だったのか……。
( SmartFLASH )