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安倍元首相の家族葬に「自衛隊の儀仗隊」派遣…戦後初めての事例に「やりたい放題」「完全に私物化」と憤激の声

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.08.30 17:08 最終更新日:2022.08.30 17:10

安倍元首相の家族葬に「自衛隊の儀仗隊」派遣…戦後初めての事例に「やりたい放題」「完全に私物化」と憤激の声

安倍元首相を見送る儀仗隊(写真:ロイター/アフロ)

 

 7月におこなわれた安倍晋三元首相の家族葬に、陸上自衛隊の特別儀仗隊が参列していたという。8月29日の東京新聞が報じた。

 

 防衛省は同紙の取材に、「防衛省・自衛隊の弔意表明の一環として、安倍氏の遺族の意向を確認し、防衛相の指示で行った」と説明。当時の防衛相は安倍氏の実弟の岸信夫氏だった。

 

 

「7月12日、安倍元首相の家族葬は、昭恵夫人が喪主をつとめ、東京都港区の増上寺で営まれました。そのときから儀仗隊の参列を疑問視する声は上がっていました。

 

 東京新聞は、読者からの『私的な葬儀なのに、どのような根拠で自衛隊の派遣を指示したのか、明らかにするべきだ』という内容の投稿を7月28日朝刊に掲載したうえで、同日、磯崎仁彦官房副長官に法的根拠を質問しています。

 

 磯崎官房副長官は、『自衛隊の礼式は、防衛省令の定めるところによる』とした自衛隊法6条をあげたうえで、『過去にも首相や防衛相経験者らの葬儀で、遺族の意向も踏まえ、儀仗を実施している』と回答しています」(政治部記者)

 

 たしかに、1967年の吉田茂氏の国葬以降、2020年の中曽根康弘氏の「内閣・自民党合同葬」まで、政府がかかわった首相経験者の公的な葬儀11回すべてに儀仗隊が参列している。また、防衛省の前身である防衛庁長官経験者を対象にした家族葬に、儀仗隊が参列したことは3回あるという。

 

 ただ、安倍氏の家族葬のように、政府が関与しない私的な葬儀に儀仗隊が参列したのは戦後、初めてのことだった。このことが報じられると、SNS上では憤激する声が巻き起こった。

 

《ある意味これ国葬よりやばくないか?弟が安倍元首相ために(ひと1人のために)勝手に自衛官を使ったのだ》

 

《元首相の葬儀に陸上自衛隊の儀仗隊が参列て、公私混同も甚だしいな 私用で国の軍隊を動かすな 国民はここまでやりたい放題で舐められていいのか》

 

《これは酷いね。公権力の私物化、自衛隊の私兵化だ》

 

《これ、完全な私物化じゃないか。私物化の権化の兄に倣い、弟が実行したということか。そして今、根拠皆無の閣議決定だけで国葬が強行されようとしている》

 

 8月31日、岸田文雄首相は記者会見を開き、9月27日に予定される安倍元首相の国葬などについて説明するという。国葬に関わる費用を含め丁寧な説明が求められる。

( SmartFLASH )

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