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自衛隊のセクハラひどすぎる…性被害をもみ消された女性元自衛官が告発「隊員に囲まれ頬にキス」「腰を振りながら喘ぎ声」

社会・政治 投稿日:2022.08.31 17:31FLASH編集部

自衛隊のセクハラひどすぎる…性被害をもみ消された女性元自衛官が告発「隊員に囲まれ頬にキス」「腰を振りながら喘ぎ声」

8月31日、防衛省に署名を提出


 8月の出来事があったのち、五ノ井さんは適応障害の診断を受け、休職することに。郡山駐屯地と関わることのない駐屯地に転属したいと伝えたが、「それはできない」と断られた。代わりに提案されたのは、これまでも、よく訓練で一緒になっていた別の駐屯地。

 

 だがそうなると、今後の訓練や駐屯地内で加害者の隊員と顔を合わせる可能性があり、五ノ井さんはこの提案を飲めなかった。

 

「休職中は、社会から隔絶されたような気持ちになって、とてもしんどかったです。外に出たい日もあったんですが、誰に見られるかもわからないから、引きこもりがちになりました。

 

 孤独だったし、人生の先が見えなくて、死んじゃおうかなと思った瞬間もありましたけど、ちょうどそのとき、大きめの地震が来て。

 

 そしたら、不思議と『こんなことで死んでる場合じゃない』という気持ちになりました。それからは、『いま自分にできることをしよう』と思うようになって、いろんな人に連絡して証言してくれそうな人を探すようになりました」

 

 五ノ井さんの事件は、自衛隊内の「警務隊」に話があがり、強制わいせつとして書類送検された。

 

 だが、内部の聞き取りで、首をキメて倒したことは「見た」「やった」などの証言が出たが、腰を振っていたことに関しては証言が得られなかった。結果、検察から返ってきた回答は「不起訴」。現在は、異議申し立てをして結果を待っているところだ。

 

 不起訴をうけ「とにかく自分からも発信していこう」と決めた五ノ井さん。6月末には、性被害を告発するYouTube動画が公開され、大きな話題を呼んだ。

 

「自衛隊がきちんと変わるためにはどうすればいいのか、ずっと考えています。世間の人は『民事で裁判を起こして、損害賠償金をもらったほうがいい』と言いますが、この件に関しては、お金で許せるものではないし、お金を払って終わりでは自衛隊の体質自体は変わらない。根本の解決にならないと思います」

 

 自衛隊内でのセクハラの構造について、五ノ井さんはこう語る。

 

「問題化しようとしても、すぐに『気にするほどのことじゃない』『上に言ったのは誰だ』といった話になり、潰されてしまう空気が蔓延しています。

 

 男性隊員たちには、女性隊員との関わり方を、もっと考えてほしいんです。

 

 セクハラしながら『これが俺たちのコミュニケーションだから』とよく言われたんですが、片方が不快に思っている以上、正常なコミュニケーションではありません。そういう都合のいい考え方は、変えるべきではないでしょうか。

 

 あとは、もっと上の女性の先輩方が、行動を起こしてほしいです。私の経験上、女性の先輩方は親身になって話を聞いてくれますが、実際に守ってはくれなかった。自分の立場で精一杯だとは思いますが、上に立つ以上、下を守るところまでやってくれないと困ります。

 

 野外の訓練時は最初から天幕内に監視カメラを設置するとか、そういう話が上の人から出てほしい。具体的な対策を取らないと、今後も私が受けたような性被害は続いていくと思います」

 

 五ノ井さんは、現在自衛隊に抱く思いをこう語る。

 

「起きた問題を、きちんと問題化できる仕組みを作ってほしいです。自衛隊内部で解決できていない以上、今後は外部の調査機関も入れて、動くべきだと思います。私が望むのは、厳正な再調査と処分、そして心からの謝罪です。

 

 今回、私が告発したことで、女性隊員の方々から『私もそうだった』という共感や励ましの声を多くもらいました。と同時に、男性隊員の方々からも『男性同士のパワハラもかなりひどい』といった声もいただいたんです。

 

 もっと、男女どちらも働きやすい場所になってほしい。セクハラ・パワハラの再発防止ができるような環境づくりをしてほしいと思っています」

( SmartFLASH )

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