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明石市長引退表明で「問責決議」提出した議員たちに厳しい目…13人中10人が自民党会派だった

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.10.13 17:24 最終更新日:2022.10.13 17:37

明石市長引退表明で「問責決議」提出した議員たちに厳しい目…13人中10人が自民党会派だった

 

 10月12日、兵庫県明石市の泉房穂市長は、市長への問責決議案を提出した市議2人に「次の選挙で落としたる」と発言したことの責任を取り、2023年4月の任期満了で退任し、統一地方選に出馬しない考えを表明した。

 

 泉氏は「責任を取る思いから政治家を引退したい。(今後は)市長のみならず、あらゆる選挙に立候補しない」と明言した。

 

 

 市議会はこの日、泉市長が今年2月に市内にある企業の税情報をツイッターに投稿した問題などをあげ、不適切な言動や議会軽視などを理由とした問責決議を賛成多数で可決した。

 

 市議会終了後に会見した泉氏は、こう反省の弁を述べた。

 

「完全にキレてしまったので、市長としてはあるまじき行為でした。要は私のキャラクターの問題。退いて心ある政治家をつくっていくことに今後の人生をかけたい。明石でやったことを全国で広げていきたい」

 

 歯に衣着せぬ発言で『モノ言う市長』として知られる泉市長。2019年には道路工事を進められなかった市職員に対し暴言を吐いた責任をとって辞職。涙ながらに市長選への再立候補を表明したが、出直し選挙では圧勝。引退を表明した会見で泉氏はこう述べている。

 

「恥ずかしながら4年前の件を受けてアンガーマネジメントの本も読んで、6秒数えるなど、自分なりになんとかやってきたつもり。心ある政策が通るよう、国政にも働きかけていきたい」

 

 暴言を発したことは責められるべき話だが、一方で泉市長の引退騒動に発展したことで、SNSでは、さまざまな声が寄せられた。引退を惜しむ声でいえば、たとえば作家でタレントの乙武洋匡氏は10月12日、自身のTwitterにこうつづっている。

 

《え、信じられない……。嘘だと言ってほしい。日本にとって大きな損失だよ》

 

 実業家のひろゆき氏も同日、自身のTwitterで泉氏の今後の活躍を期待した。

 

《明石市長が子育て対策をして、人口増、地価上昇と地域経済も活発化。泉さんが明石市長を引退するそうなので、他の地方自治体の副知事になってもらうと良いのではないかと》

 

 こうした声と同時に、問責決議案を提出した議員にも厳しい目が向けられている。問責決議案は自民党や公明党の市議13人が提案したもので、13人の所属会派は以下のようになっている。

 

千住啓介 自民党真誠会
石井宏法 自民党真誠会
井藤圭順 自民党真誠会
灰野修平 自民党真誠会
林健太  自民党真誠会
寺井吉広 自民党真誠会
三好宏  自民党真誠会
穐原成人 自民党真誠会
辰巳浩司 自民党真誠会
坂口光男 自民党真誠会
梅田宏希 公明党
出雲晶三 大路会
大西洋紀 未来明石

 

 実に、13人中10人が自民党会派なのだ。SNSでは、

 

《自民・公明党がどうでもよい事で問責決議にかけた事が発端です。明石市は自民党が残って明石市を豊かにした市長が引退っておかしすぎです》

 

《強力なリーダーシップ持った人って貴重だと思うけどな 勿体ないな 問責決議出した市議さんは「誰に対して」政治してるのかなって思っちゃう…》

 

《暴言は絶対ダメ。泉市長がいない明石市…誰が引き継げるの?問責決議案出した人達は市民の事も考えた上で提出したの?》

 

《泉さんが引退した後、自分たちが明石市をより良い地域にしていくこと、でなければ維持していく自信があるんだろうか?》

 

 などの声が集まっている。

 

 度重なる暴言が問題視される一方で、子育て支援などさまざまな独自政策を打ち出し、2013年から10年連続の人口増につなげるなど、高い評価を受けてきた泉市長。来春、泉市長が引退後の明石市政はどうなるのか、注目が集まっている。

( SmartFLASH )

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