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死亡事故も発生「電動キックボード」ノーヘルOKに「危険すぎる」の声…開発者も「免許不要」に疑問

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.10.13 20:45 最終更新日:2022.10.13 20:51

死亡事故も発生「電動キックボード」ノーヘルOKに「危険すぎる」の声…開発者も「免許不要」に疑問

写真:つのだよしお/アフロ

 

 10月13日、Twitterで「電動キックボード」がトレンド入りした。同日朝放送の『モーニングショー』(テレビ朝日系)がこの話題を取り上げており、興味を持った人が多かったようだ。

 

 手軽な乗り物としてここ数年で利用者が増えつつある「電動キックボード」。道路交通法の改正により、電動キックボードは2024年4月から「時速20キロ以内なら16歳以上の免許不要」「ヘルメット着用は任意」で乗れるようになる。

 

 

 以前から電動キックボードの危険性は指摘されてきたが、9月25日には初めて死亡事故が起きた。

 

「東京・中央区のマンション駐車場で、電動キックボードに乗っていた52歳男性が車止めに衝突し転倒。頭を打って死亡しました。男性はヘルメットをかぶっておらず、飲酒運転だったとみられます。

 

 電動キックボードは道交法上『原動機付自動車』の扱いで、本来はヘルメット着用が義務づけられています。

 

 しかし、男性が乗っていたのは、シェアリングサービス『LUUP』が貸し出したもので、同社は国の実証実験をおこなう特定事業者ということで、ヘルメット着用は『任意』でした」(週刊誌記者)

 

 SNSでは、

 

《電動キックボード、免許なしノーヘルで今の日本の車道走られるの、車運転する側としてはめちゃんこ怖いからなんとかしてほしい》

 

《正直電動キックボードは禁止にしてほしい。飲酒運転や歩道走行など、道交法守らない人が多すぎる。車にあたっても当て逃げしそう》

 

《電動キックボードで公道はしってるやつ見ると自殺志願者なんだなと思ってる だって本当に危険すぎるから》

 

 など、心配する意見が大半を占めている。

 

 その一方で、「ことさら電動キックボードの危険性ばかり取り上げられるのは残念です」という声も。三重県鈴鹿市にある「フヂイエンヂニアリング」の藤井充氏だ。藤井氏は電動キックボードの開発者として、その有効性だけでなく、問題性についても発信を続けている。

 

「電動キックボードは、便利で楽しい乗り物です。ただ、その特性を理解していなければ危険は大きくなる。これは自転車でもクルマでも同じことです。

 

 多くの電動キックボードはタイヤ径が小さく、段差や荒れた路面の走行は苦手です。立ち乗りで重心が高いため、特に急ブレーキをかけた際、運転者が前につんのめる形で転倒することがあります。

 

 このような特性を教えることなく、免許不要で運用することについては、非常に危惧しています。時速20キロ以下で車道を走ることになりますが、日本の道路事情では、クルマとの速度差を考えても、危険な場面が多くなるでしょう。

 

 このような問題があるにもかかわらず、早急な規制緩和に至ったことは、やや “勇み足” であった感が拭えません」

 

 開発者だからこそ、危険性・特性を理解したうえで、電動キックボードを正しく活用してほしいと藤井さんは語る。

 

 現在、街中でみられる電動キックボードには交通違反も多数みられる。せっかく登場した便利なツールをなくさないためにも、安全意識をしっかり持つべきだろう。

( SmartFLASH )

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