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明石市・泉房穂市長「反対派の嫌がらせに耐えかねた」暴言辞任の真相告白!引退後は「国政関与」の展望も

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.10.18 06:00 最終更新日:2022.10.18 06:00

明石市・泉房穂市長「反対派の嫌がらせに耐えかねた」暴言辞任の真相告白!引退後は「国政関与」の展望も

今回の騒動と市民への「責任」を記した泉市長。受験生がマスコットにする明石名産タコのぬいぐるみも持参してくれた

 

「前回のことがあったにもかかわらず、またしてもこうなったことに対して、期待していただいている市民や全国の皆さんには申し訳ない」

 

 開口一番、本誌を通じてこう詫びたのは、明石市の泉房穂市長(59)。自身への問責決議案を提出した自民・公明の市議に対して、「次の選挙で落としてやる」などの暴言を吐いた責任を取り、10月12日の本会議で同案が可決された後、2023年4月の任期満了をもって市長をやめ、政治家も引退することを表明した。

 

 

 同案では、2021年に新型コロナウイルス対策として金券配布を議会の賛成を得ずに市長の専決処分で実行したことや、Twitterで特定企業の納税額を公表したことが問題視された。

 

 泉市長は2019年にも、道路拡幅工事のための立ち退き交渉が進まないことにいら立ち、担当職員に「火つけて捕まってこい」などと罵ったことが非難されて辞任し、“出直し選挙”を戦った。現在3期めで11年半、市長を務めてきた。

 

「問責決議案なんか痛くも痒くもないし、法的拘束力もない。今回は、あくまで暴言の責任を取っての判断です。“前科”があって後がない状況で、まさに糸が切れるようにプツッとなって暴言を吐いてしまった。簡単にいえば、市長になってから長年積もり積もった反対派の嫌がらせに、さすがに耐え兼ねたというとこかな。

 

 前回と同じことをやってもしょうがないので、今回は政治家引退しかないなと」

 

 13日のツイートには約19万件の反響があり、「やめないで」という慰留の声が圧倒的だ。また、市役所には翻意を促す電話が殺到しているという。

 

「もちろん市民への責任があるから、残り半年間の任期は、市長の仕事をまっとうします。そして、今の施策を次の市長に引き継がなければならないと思っています。明石は子育てをしやすいから、障がい者に優しい街だからと引っ越してきた方や、2人め3人めの子がお腹の中にいるお母さんのためにも、公約を果たさなければならない。

 

 私がやめたら元に戻ってしまうという不安の声が多くあるので、今の施策を持続可能なものにすることにベストを尽くします。

 

 次の市長選と市議選は同時におこなわれるから、市民のほうを向いた政治家を増やしていくということを、あと半年かけてしっかりやっていきたい。暴言を吐かない、心ある市長を100人作って、応援していくイメージですね。

 

 じつは、もともと3期12年でやめようと思ってたんですよ。自民と公明とはずうっと敵状態で、だましだましやってきたけど、やっぱり感情的な対立が激しくなっていって。それでも優生保護法の被害者支援条例だけはやりたかったんで、議会で2回頓挫したけど、なんとか去年の12月21日に通ったんですね。これで明石市長としてできることはほぼ終わったなと思いました」

 

 辞任後は何をするのか?

 

「プレイヤーじゃなくて政治家を作るほうにまわろうと思います。もともと、明石だけでなくほかの街でもできる、私が市長でなくても誰でもできる政策を作って、実行してきました。その実現のお手伝いをしたい。ほかの市長さんへのアドバイザーみたいな活動をすでに少し始めていて、それを広げていきたい。

 

 市長はみんな孤独で、何をどうやっていいかわからないまま、前例に従う人が多い。本当はこういうことができるんだよと教えてあげるだけでも意味があると思います。

 

 あとは国政に深く関与して、今のろくでもない政治を変えていきたい。意外とみんな法案をよう作らない。明石で作った水上バイク条例を踏まえれば、国で本来やるべき水上バイク規制法案なんか簡単に作れるのにようやらないから。法案を作って、政党にどうでっかと持ち歩いて超党派で調整し、法律にしていく作業は私の得意分野やから。政党を跨いで間に入る、薩長同盟を働きかけるような役割かな。

 

 議員立法を手伝ったりするときは、やっぱり政治家じゃないほうが動きやすい。自分がプレイヤーになっちゃうと、みんなに『どうせお前がやってるのは、自分の選挙のためやろ』と言われちゃうから。『私はもう選挙は出ません、何党でもありません、まさに政治をよくしたいというスタンスです』というほうがやりやすいかな」

 

 政界引退後も、変革に取り組む“渦中の人”であり続ける覚悟だ。

( 週刊FLASH 2022年11月1日号 )

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