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札幌五輪開催費用170億円増で高まる「招致する意味あるのか」反対の声 東京五輪は最終的に2倍近い経費に
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.11.09 16:30 最終更新日:2022.11.09 20:57
11月8日、2030年冬季五輪・パラリンピック招致を目指す札幌市は、大会の開催経費を170億円増額し、総額2970億~3170億円に再修正した開催概要計画を公表した。
物価高に伴う運営費の増加がおもな要因。当初計画を2021年11月に修正しており、今回が2回めの修正となった。経費の中で、施設整備費の札幌市の税負担分は490億円。新月寒体育館の建設費上昇などで、前回より40億円増えた。
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招致スローガンは「世界が驚く、冬にしよう。」。東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職事件を受け、開催概要計画には組織運営の「透明性・公正性の確保」を新たに追記。経済波及効果は国内全体で7500億円とし、開催後10年間の「レガシー効果」が2兆5000億円見込めるとした。
2021年に開催された東京五輪・パラリンピックの開催経費は、総額1兆4238億円。招致段階の2013年にIOC(国際オリンピック委員会)に提出した「立候補ファイル」では、開催経費は7340億円と記載されており、開催経費は立候補段階のほぼ2倍に膨れ上がった。
札幌五輪の開催費用が170億円増額されたと報じられると、SNSでは批判的な声が多く上がった。
《どんどん膨れ上がる怪しい経費。札幌五輪は反対》
《いつものやり方 最終的にはまだまだ増えるでしょうね》
《東京オリパラの教訓からすれば8年後までにかかる諸経費はこんな少額で済むはずがない》
《東京五輪の賄賂疑惑もはっきりしていない状況 国内の経済状況も悪い 生活困窮者も増加している そんな中で、更に札幌に五輪を招致する意味があるのか!!》
「10月には、2025年大阪・関西万博に、大阪府と大阪市が出展する『大阪パビリオン』の建設費が、資材の価格高騰などの影響で当初より約40億円増え、115億円になることが報じられました。
札幌市は経費増に合わせ、スポンサー収入の増額を見込むとしていますが、東京五輪汚職事件の影響で、従来どおりのスポンサー集めができるのか疑問視する声も上がっています。
ただ、2030年の冬季五輪に関しては、バンクーバー(カナダ)を擁するブリティッシュコロンビア州政府が、財政面の負担を理由に招致不支持を表明。ソルトレイクシティ(米国)が次の2034年大会を優先する意向で、消去法で候補地が札幌市に内定となる可能性が高まっているのです」(週刊誌記者)
開催地は2023年春にも内定し、秋に開催予定のIOC総会で正式決定する見通しだ。このままでは、開催経費が2倍に膨らんだ東京大会の二の舞になりかねない。
( SmartFLASH )