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藤井聡太四段を育てた「モンテッソーリ教育」は五感を重視

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2017.06.29 11:00 最終更新日:2017.06.29 11:00

藤井聡太四段を育てた「モンテッソーリ教育」は五感を重視

写真:AFLO

 

 6月26日、藤井聡太四段(14)が連勝記録を29まで伸ばした。実に30年ぶりの記録更新だ。

 

 わずか14歳でこの偉業を成し遂げた藤井四段。彼が地元愛知の幼稚園で受けた英才教育が「モンテッソーリ教育」だったと日刊スポーツが報じている。

 

 イタリア人医師マリア・モンテッソーリによって20世紀のはじめに確立され、世界中で実践されている教育方法だ。「日常」「感覚」「言語」「算数」「文化」の5分野の発達プログラムからなり、子供が本来持つ成長・発達の力を尊重し、親や周囲の大人たちが子供自身の自由を保障することで、自発的な活動を促すという。

 

 具体的にはどういった教育方法なのか。

 

「例えば、日常の手を洗うという行為を、衛生や習慣の観点から教えるのではなく、体はどう動くのかという“動き”の観点から子供自身に学んでもらいます。また水の色や冷たさ、手触りなど五感の獲得に重きを置いています」(モンテッソーリ教育総合研究所)

 

 まずは自分の手で触って物事を理解する。算数も、1個のビーズを触り、次に10個のビーズを触って「10倍」という感覚を覚えていく。

 その上で、大きさの異なるブロックなどを使ってさらに感覚を磨いていくのだ。

 

 教師はあくまで見本を見せて、そこから生徒自身ができるように誘導する。

 

「ダメだよ、間違ってるよ、という言葉も使いません。子供は本来、自分で自分を教育する力を持っています。モンテッソーリ教育とはあくまでその環境を整えることです」(同上)

 

 日本ではあまり馴染みのない教育方法だが、アメリカはモンテッソーリ教育の本場だ。 

 

 オバマ前大統領、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス、グーグル創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンなど、錚々たる人物がモンテッソーリ教育を受けてきたという。

 

 ラリー・ペイジはABCテレビのインタビューでモンテッソーリ教育についてこう述べている。

 

「私がモンテッソーリ教育から得たのは、『規則や大人たちに縛られるな』という考えだ。世界で何が起こっているのか自分自身で問いかける力とモチベーションを保つ能力だ」

 

 2017年4月に対局し、藤井四段に負けた羽生善治三冠はこう評している。
「私の将棋観にない攻めで負かされた。新時代の感覚を身につけなければと思った」

 

 ルールに縛られない自由な思考は、藤井四段にさらなる勝利をもたらすか。

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