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電子車検証スタートも「運転時は携帯必要」「手数料値上げ」メリットゼロで「誰が決めた?」ドライバーの不満炸裂
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.01.04 15:45 最終更新日:2023.01.04 15:45
1月4日から、国土交通省は車検証の電子化を開始した。新規登録や継続検査などで、新しく車検証が発行される場合「電子車検証」が交付される。
サイズは従来のA4サイズ(297×210mm)から、A6サイズ相当(177.8×105mm)の厚紙に縮小される。さらにICタグが貼付けられ、電子車検証の券面には、変更登録などによる記録事項の変更を伴わない基礎的情報のみを記載し、そのほかの情報はICタグに格納される。
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ICタグに格納される情報は、「車検証の有効期間」「所有者の氏名・住所」「使用者の住所」「使用の本拠の位置」等。これらの情報は、パソコン上で汎用のICカードリーダーを使ったり、スマホのアプリを使ったりして確認することとなる。パソコンやスマホ等で閲覧できない人のために、制度開始から最低3年間は、従来の車検証と同等の情報が記載されている「自動車検査証記録事項」も交付される。
電子化されたからといって携帯しなくていいわけではなく、いままでと同様、車両運行時にはICタグのついた紙の車検証を携帯する必要がある。
またICタグのコストを転嫁するため、手数料が以下のように値上がりした。
【乗用車】
○使用を継続する場合の検査手数料
窓口申請1400円(現行1200円)
電子申請1200円(同1000円)
○新車の登録時や車検切れ中古車にナンバーをつける場合
窓口申請1500円(同1200円)
電子申請1300円(同1000円)
【軽自動車】
○使用を継続する場合の検査手数料
窓口申請1400円(同1100円)
電子申請1200円(同1100円)
○新車の登録時や車検切れ中古車にナンバーをつける場合
窓口申請1500円(同1100円)
電子申請1300円(同1100円)
また、紛失や破損で再交付する場合の手数料は、1件当たり300円から350円に引き上げられる。なお軽自動車は、2023年12月31日まで経過措置がとられたうえで、2024年1月から車検証の電子化が開始される見通しだ。
自動車登録手続きの電子化について、国土交通省は「自動車ユーザーや自動車関係の事業者の皆様のさらなる利便性向上のため」としているが、電子化したのに携帯する必要性があることや、手数料が値上がりすることに、SNSでは不満の声が上がっている。
《電子車検証にして何のメリットがあるのか?しかも、しれっと手数料を値上げという暴挙。誰がこんなの決めた?》
《電子化はポジティブだけど、発行料も高くなるし(紛失リスクも微増?)、例えば補助金の添付書類で結局出力が必要になると、持ち手からしたらメリットと比較して負担の方が増えてる気はする》
《中途半端すぎるなぁ ICタグだけにして車の窓ガラスに貼っ付けるとかでよかったのでは》
《電子車検証やるのは知ってたけど手数料値上げするのは勘弁してくれ~》
車検時の手数料は、2021年10月に一律400円値上がりしたばかり。わずか1年あまりで再値上げするのなら、自動車ユーザーが納得する「メリット」も、合わせて示してほしいものだ。
( SmartFLASH )