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貿易赤字過去最大の19.9兆円、ひろゆき氏「原発動かしたらマシに」発言に集まる賛否「10年で国富50兆円流出」の指摘も

社会・政治 投稿日:2023.01.20 18:47FLASH編集部

貿易赤字過去最大の19.9兆円、ひろゆき氏「原発動かしたらマシに」発言に集まる賛否「10年で国富50兆円流出」の指摘も

(写真・時事通信)

 

 実業家のひろゆき氏が1月19日、自身のTwitterを更新。

 

《2022年の貿易赤字 原油高・円安の影響で過去最大の19.9兆円。原子力発電所を動かしたら原油の輸入を減らせるので多少はマシになるのがわかっているのにやらない政府の問題でもあるかと》

 

 と、ニュース記事を引用し、投稿した。

 

 同日、財務省が発表した貿易統計によれば、2022年の輸出額から輸入額を引いた貿易収支は、19兆9713億円の赤字で過去最大を記録。輸入額は前年比で39.2%増だった。

 

 

 円安も影響しているが、大きな要因は、ウクライナ情勢を背景に原油やLNG(液化天然ガス)などのエネルギー資源が高騰したことだ。2022年の1年間の輸入額は、118兆1573億円で初めて100兆円を突破。うち3割近くを占めているのが、エネルギー資源だ。

 

「長年、黒字が続いてきた貿易収支が赤字に転じたのは、2011年から。以降、2016年、2017年、2020年を除いて収支は赤字です。東日本大震災による福島第1原発の事故以来、多くの原発が稼働を停止し、日本は電力の大半を火力発電に頼るようになりました。当然、火力発電に必要な石炭やLNGの輸入量は激増し、そのため貿易収支の赤字が多くなっているわけです」(経済担当記者)

 

 2021年時点での日本の電源構成は、LNGが31.7%、石帯が26.5%。この2種だけで約6割を占め、火力全体では約7割になる。原子力は5.9%、太陽光は9.3%となっている。原発の運転状況は、1月20日時点で9基が稼働中、24基が停止中だ。

 

「日経ビジネス」は2022年10月、「国富流出『10年で約50兆円』エネルギー輸入で大打撃」という記事を掲載。「54基の原発が稼働していた東日本大震災以前と比べると増えたコストは年間数兆円。10年で50兆円程度になる」というエコノミストのコメントを紹介している。

 

 これらを踏まえたものと思われる、ひろゆき氏のツイートには300を超える返信がついている。

 

《その通りです。原子力発電所あるから、今の生活できています。政府の方々は、迅速にして欲しいと、思います》

 

《いい加減に原発止めろと電気代を安くしろは一緒にはならないことはわからないでしょうかね》

 

《事故怖いけど、今は原子力に頼るしかないですよね》

 

 など、賛同する意見が多いが、

 

《原発は便利だが、万が一のリスクがバカでかい。福一で経験したから、躊躇するのは解る》

 

《原発はだめでしょう。自己中心的な発電です》

 

《原発の事故から学ばないのか?》

 

 などの批判もみられる。ひろゆき氏のツイートへの返信を編集部でカウントしたところ、約5割が賛同するもの、約3割が否定的な意見だった。

 

 経済産業省は原発運転期間の延長や、次世代型原発の開発・建設を進める指針を示しており、これについて2022年12月のNHKの世論調査では、「賛成」が45%、「反対」が37%という結果だった。

( SmartFLASH )

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