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【博多刺殺】容疑者の“ぼったくりバー“店長時代「逆ギレで5万円払わされた」事件前には店員と揉め“クビ騒動”
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.01.23 06:00 最終更新日:2023.01.23 06:00
「進さんは撮る側じゃなくて踊る側じゃないですか~?」
テンポの速い音楽が轟音で鳴り響く店内。女性ダンサーから、そう声をかけられた男性は、照れながらほかの客の前に出てくると突如、全力でダンスを披露した―。
入手した動画に映っていた男性は、1月18日に逮捕された寺内進容疑者(31)だ。「キレッキレ」と、女性ダンサーから褒められていたとおり、動画には異常なまでのハイテンションで踊り狂う寺内容疑者の姿が収められている。
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「これは、寺内容疑者が勤めていた飲食店と同じ系列グループのショーパブを訪れた際に撮影したものです。寺内容疑者の当時の勤務先『M』は、男性店員がワイワイと盛り上げながら飲むようなお店で、そこのお客さんとともに、このショーパブによく行ったんです」(寺内容疑者の知人Aさん)
1月16日に川野美樹さん(当時38歳)が、JR博多駅前で刺殺された事件。寺内容疑者は、刃渡り20cm以上の刃物を凶器に何度も川野さんを刺した、殺人容疑がかけられている。
川野さんは、2022年10月に福岡県警にストーカー被害を相談し、寺内容疑者には「禁止命令」が出ていた。
「川野さんは寺内容疑者の勤務先と同じグループのラウンジに勤めており、互いにグループ内の飲食店を利用していたことで顔を合わせるようになり、交際へ発展。破局後、寺内容疑者はストーカー化しました」(社会部記者)
大阪府出身の寺内容疑者は、2019年12月に地元にオープンしたバーの“雇われ店長”として働いていた。しかし、そこは「ぼったくり店ですよ。知人が行ったら、1杯飲んだくらいで1万円。『えらい高い』と愚痴ると、『どこがや!』と逆ギレ。結局、『5万円払わされた』と言っていました」(近隣店舗の店主)と、さんざんな評判。わずか1カ月ほどで潰れたという。その後、福岡・中洲に働き場所を求めた寺内容疑者は「M」に勤務した。
別の知人Bさんも寺内容疑者について、こう明かした。
「彼は酒が入ると『喧嘩で大阪のてっぺん張った』とか自分の武勇伝ばかり話す。かなり自己肯定感が強い男で『女にはモテる』と、自慢していた。お客さんに、すぐいちゃもんつけて喧嘩になるし、かなりの変わり者だった」
その性格は、だんだんと仕事にも表われるようになった。
「約1年前、寺内容疑者はほかの店員とトラブルになり、『M』を“クビ”に。同グループの『P』という店で働くことになったんです。『P』の店長は、厄介者の面倒でも見てくれると評判でした」(Aさん)
その「P」の店長は「クビになってシュンとしていたのか、うちでは酒をそんなに飲まなかったね」と言う。店長は2人の交際の様子も目撃していた。
「川野さんは『みか』という源氏名で働いていて、寺内容疑者もそう呼んでいました。昨年春ごろから交際していたらしいけど、最初は僕も気づかなかった。だから昨年10月、警察からストーカー行為について教えられたときは驚きましたよ。
グループ内では解雇の声も出ましたが、本人も反省していたので、店の仕事を続けさせることにしたんです。大晦日の忘年会では『皆さんにご迷惑をおかけしました。来年こそは頑張ります』と挨拶していて、1月13日、14日も普通に働いていました。こんなことになるとは……」
中洲で働く飲食店関係者は「夜のお店で働く男が、甘えさせてくれる年上女性に惚れるのはよくあること。寺内容疑者は、甘えていた川野さんに別れを切り出され、裏切られたと思ったのでは」と、話す。
警察は犯行から、寺内容疑者が相当な殺意を持っていたとみている。