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産休・育休中の「学び直し」支援を政府が発表「育児をやってない人たちが集まってる」「国民を労働力としてしか見てない」明石市長が猛批判

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.01.28 21:29 最終更新日:2023.01.28 21:32

産休・育休中の「学び直し」支援を政府が発表「育児をやってない人たちが集まってる」「国民を労働力としてしか見てない」明石市長が猛批判

 

 岸田文雄首相は1月27日、「構造的な賃上げ」につなげるために推進する、働き手の新しい技能の学び直し「リスキリング」について、産休・育休中の人が取り組むことを支援すると発表した。

 

 同日の代表質問で、自民党の大家(おおいえ)敏志参院議員が「この間(産休・育休の期間)にリスキリングによって、一定のスキルを身につけたり、学位を取ったりする方々を支援できれば、逆にキャリアアップが可能になることも考えられます」と述べると、岸田首相は次のように答弁した。

 

 

「育児中などさまざまな状況にあっても、主体的に学び直しに取り組む方々をしっかりと後押しして参ります」

 

 このように「出産・子育て」と、「リスキリング」を結びつける政治家たちの発言に対し、SNSでは批判が殺到した。

 

《産休育休者はダラダラ何もせずにまるで怠けていると思われているかのような発言》

 

《産休は死と隣り合わせのお産の負担から母体を保護する為だし、育休は子育てに時間がかかるから必要なのに、学び直し?》

 

《産休、育休を、何だと思ってるのか、24時間気を休めず中には精神的に参って悲惨な経験する人さえいるんです》

 

 子育て支援政策の旗振り役である、兵庫県明石市の泉房穂市長も「ほんまにろくでもない」と驚きを露わにする。

 

「本当に、子育てしたことのない政治家の言いそうなこと。総理大臣って、ここまでものがわかってないんかと。総理だけじゃなくて、それを取り巻く官邸の方々、アドバイスする官僚を含めて、育児をやってない人たちが集まってるんだなと思った。

 

 出産直前の状況で、余裕なんてないし、産休中だって2時間おきの授乳とか、やることいっぱいあって。だから、うち(明石市)なんておむつを宅配したり、ヘルパーを派遣したりして、母子の孤立を防止してるわけやから。生まれたばかりの子供がそばで泣いとって、勉強なんかできるわけない。

 

 学び直しをするなら、前提として子育て環境の整備が必要。子育て支援もない状態でさらに勉強せえって、どないせえっちゅうねんと。出産・育児する人にこれ以上、ムチ打つんかと。

 

 あと、学び直しっていうけど、まったく本人目線やない、企業目線やん。『あなたを助ける』やない、『おまえらサボっとるから、勉強して能力つけて、よりよき労働力なれ』っていう発想が見え見え。結局は自助努力、自己責任で能力高めて、より効率よくせえっていう、企業サイドの考え。国民を労働力としてしか見てない。気持ち程度の金を渡されただけで、国民は『ありがとう、助かる』なんて思わない」

 

 学び直しの目的のひとつには「DX時代への対応」が掲げられているが、政策を担う国のトップの頭は、まったくの時代錯誤であることが判明した。

( SmartFLASH )

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