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丸川珠代氏「愚か者め」ヤジが13年の時を経て小池都知事に飛び火 自民党時代の悪ノリ「Tシャツ販売」で首相が反省する羽目に

社会・政治 投稿日:2023.02.01 20:25FLASH編集部

丸川珠代氏「愚か者め」ヤジが13年の時を経て小池都知事に飛び火 自民党時代の悪ノリ「Tシャツ販売」で首相が反省する羽目に

2010年3月、参院厚生労働委員会で、子ども手当法案の採決に反対し柳田稔委員長(当時・左)に詰め寄り抗議する丸川珠代氏(右端)(写真・時事通信)

 

 1月31日の衆院予算委員会で、立憲民主党の長妻昭政調会長は、旧民主党政権で所得制限のない「子ども手当」を導入した当時を振り返り、こう“恨み節”を語った。

 

「参議院の採決のときには、私は大臣だったんですけど、自民党のある女性参議院議員が『愚か者めが、このくだらん選択をしたバカ者どもを絶対に許しません』とヤジを飛ばして」

 

「あげくの果てに、私もびっくりしたのですが、『この愚か者めが』と書いたTシャツを、自民党の公式グッズで1500円で発売していたと。当時の広報委員長が、それを着て、はしゃいでいるような写真がネットにいっぱい出てます。私はぜひ、これを反省していただきたいと思います」

 

 

 長妻氏が名指しこそしなかったものの、当時「この愚か者めが」とヤジを飛ばしたのは、丸川珠代元五輪相。Tシャツを着た「広報委員長」とは、当時、党広報戦略局長だった平井卓也元デジタル相だ。

 

 反省を求められた岸田文雄首相は「謙虚に受けとめ、反省すべきは反省しなければならない」と答弁。同日、丸川氏も記者団に「ヤジについては、総理のご発言を真摯に受け止め、反省すべきは反省したいと思います」と謝罪した。さらに「当時は私の発言を取り上げ、自民もTシャツを作り販売した。私を含め、党が反省すべきは反省すべきだ」とも語った。

 

 丸川氏が「この愚か者め!」とヤジを飛ばしたのは、2010年3月の参院厚生労働委員会。1回生の女性参議院議員が鬼の形相で叫ぶ様子は、メディアで多く報道された。

 

 これに目をつけたのが、当時、党広報本部長だった、小池百合子現東京都知事だ。2010年7月投票の参院選に向け、党のPRグッズとして「この愚か者めが」Tシャツを作ったのだ。

 

 小池氏は2010年5月20日、自身のTwitterにこう書き込んでいる。

 

《G20+の会は、女性地方議員と一緒に熱気でムンムンでした。参院の女性候補も元気、元気。新しいパラダイム作りは女性の力で進めます。丸玉「この愚か者めが」Tシャツもお披露目。近々発売します》

 

 同年6月8日には、こう告知している。

 

《自民党グッズをネット販売。オンラインショップを開設しました! 丸珠「この愚か者めが」Tシャツやエコバッグなど、各種を取り揃えてみました。緑のシリコンリングもあります。ぜひ覗いてみてくださいな》

 

 シリコンリングとは、「8819(パパ育休)」という数字が入ったもので、参院選の候補者が、父親の育児休暇を進めようと、手首にはめたグッズだ。

 

 2010年8月には朝日新聞が、自民党のPRグッズが売れ続けているとし、小池広報本部長が相次ぐ「商品開発」について「(野党転落で)『お金ないなら知恵を出せ』という話題づくりです」とのコメントを報じている。

 

 2021年2月19日には、五輪相に再登板となった丸川氏が東京都庁を訪問し、小池知事と会談。その冒頭で、こんなやり取りがあった。

 

丸川氏「初代広報本部長の……」

 

小池氏「あ、そうか。あのときに『愚か者めが』Tシャツを私、考えて、けっこう売れたんですよ」

 

丸川氏「はい(笑)。そうですそうです。懐かしゅうございます」

 

SNSでは、丸川氏の「この愚か者めが」発言が、小池都知事にまで飛び火している。

 

《愚か者めがTシャツ考えたの小池百合子なんじゃない?》

 

《丸川珠代氏が発した「この愚か者めが」なる言葉をプリントしたTシャツをグッズとして販売した自民党が所得制限の撤廃の方針で検討を進め、そのTシャツ販売を嬉々として告知していた小池百合子都知事が「チルドレンファースト」等と言い出している。端的に言って周回遅れである》

 

 小池都知事は、少子化対策について「国に先駆けて、国をけん引していく」と述べ、前年度比で2000億円増となる、1.6兆円の2023年度一般会計当初予算案を発表している。その「PR力」で、「周回遅れ」を挽回してほしいものだ。

( SmartFLASH )

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