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マスク着用「個人の判断」に…専門家「外したい気持ちも理解できる」に猪瀬直樹は「エラそうな言い方」と憮然
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.02.10 18:27 最終更新日:2023.02.10 18:31
政府は、新型コロナ対策のマスク着用について、3月13日から緩和する方針を固めた。「屋内・屋外を問わず、原則個人の判断に委ねる」とするが、満員電車や高齢者施設などについては、引き続きマスク着用を推奨する。
新型コロナの法律上の位置づけを、5月8日から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げる方針にあわせた緩和策。
岸田文雄首相は、2月10日、今春におこなわれる卒業式・入学式について、「換気など感染対策を講じたうえで、マスクを着用しないことを基本としたい」と話した。
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実は、これに先立つ2月8日、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長ら13人の専門家が、卒業式・入学式について、マスクを着けずに参列することを容認する見解を公表している。
学校でのマスク着用は感染リスクを減らす効果があると指摘しつつ、《一生に一度の行事である卒業式や入学式でマスクを外して参加したい気持ちも理解できる》とし、地域で感染が落ち着いていれば《参列者がマスクを着用しなくてもいいことも考慮される》と示した。
この見解にかみついたのが、日本維新の会の猪瀬直樹参院議員だ。2月8日、自身のTwitterに専門家の見解を添付したうえで、こう書きこんだ。
《この感染症専門家たちのエラそうな言い方。卒業式には条件付きで少しだけマスク外させてやるだと。国民がここまで指図される謂れはない。それよりコロナ関連予算を95兆円まで膨らませた責任、少なくともその痛みぐらいは感じてもらいたい》
猪瀬氏はマスク不要論を訴えており、「3月の卒業式はマスクなしで」と呼びかけていた。
一方、尾身会長は2月9日、産経新聞のインタビューに応じ、新型コロナの5類引き下げについて「もうそろそろ社会経済活動を再開していく時期に来ている」と言及。だが、マスク着用に関しては、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人が乗り合わせる電車などでは「当分、マスクを続けた方がいい」と指摘した。
尾身会長が、5類移行後も「電車ではマスク着用」を推奨したことについて、SNSでは賛否が渦巻いた。
《交通機関、人混み、そして人と話す時。マスクはやはり必要ですね》
《なら当然バス内もですよね。今までと変わらないじゃん》
《個人の判断って言ってるのになんで口出しするんだろ 自由なんだよ、自由!!》
政府は、新学期となる4月1日から「学校ではマスク着用を求めない」を基本とする一方、「主体的な判断が尊重されるよう、着脱を強いることがないように」ともした。
新型コロナの流行が始まって4年め。「マスク警察」とおさらばできるのはいつのことなのか。
( SmartFLASH )