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小泉進次郎氏 党内ではいまだ“首相候補”の声…大物議員らへの挨拶は欠かさず、“岸田おろし”にも援護射撃の慌ただしさ

社会・政治 投稿日:2023.02.21 06:00FLASH編集部

小泉進次郎氏 党内ではいまだ“首相候補”の声…大物議員らへの挨拶は欠かさず、“岸田おろし”にも援護射撃の慌ただしさ

神奈川県座間市と相模原市の一部が合体する形の神奈川20区に“移籍”した甘利氏(右)

 

「『異次元』とは、自民党自身が過去の限界を超える政策に踏み込むことだと思います」

 

 こうブログに綴るなど、「プリンス」と呼ばれていたころの威勢のよさが戻ってきた元環境大臣の小泉進次郎氏(41)。

 

「珍しく自席から離れてあっちへこっちへ……。環境大臣時代に理想を語って突き進んだ行動力のままに動き回っていました」(政治担当記者)

 

 

 2月14日、衆議院本会議の開会を待つ間、進次郎氏は慌ただしかった。奇しくも「バレンタインデー」だったこの日、チョコを手に告白する乙女のように、大物議員3名のもとへ歩み寄って行ったのだ。

 

 まず最初に向かったのは、自民党選挙対策委員長の森山裕氏(77)の席だ。次に、前幹事長の甘利明氏(73)のところへ。最後に向かったのは、環境大臣の西村明宏氏(62)のもとで、それぞれ5分以上話し込んだ様子だった。自民党中堅議員は、進次郎氏の行動をこう種明かしする。

 

「森山さんには、10増10減による選挙区割りの変更で新設される神奈川20区に、甘利さんが調整されたことへのお礼をしていましたよ。昨年から、進次郎は神奈川県連会長を務めていますからね。2021年総選挙で、甘利さんは当時現職の幹事長ながら神奈川13区で敗北し、なんとか比例復活しました。新設の20区は、既存の13区の一部とかぶっており、地盤もある選挙区。なかなかいい国替えです。甘利さんには、その“お祝い”。西村大臣には、今年4月に開かれるG7気候・エネルギー・環境大臣会合を見据えて、2月12日に開かれたシンポジウムに出席したことを報告していたようです」

 

 独特な言い回しの「進次郎構文」などで悪目立ちしてきたが、意外にも人当たりはいいのだという。

 

「挨拶や義理立てとかは、しっかりやるんですよ。世間では、首相候補の呼び声は小さくなってきたが、党内では案外そうでもない。じつは、進次郎と同期の2009年初当選組は、現職の自民党議員に数人しかいない。いま期待される若手議員も、年齢は上だが、当選回数は進次郎より下です。本人もいつかお鉢が回ってくる、と思っている節がある。それもあってか、今年の統一地方選に向けて、県連会長としての実績作りのために毎週末、県内をまわっていますよ。神奈川県では野党が強く、無党派層にも人気がある自分が、県連会長になった背景もわかっているはず」(同前)

 

 ただ、命運をともにできる心強い仲間はなかなかいない。

 

「党内でかなり意見が割れているLGBTや夫婦別姓法案に『絶対にやらなきゃいけない』といった意思を示してしまう。そういう“一匹狼”ぶりで、進次郎に寄り添う若手議員も少なくなったように見える」(同前)

 

 進次郎氏が唯一見ている“本命チョコ”の相手は、あの親分だけかもしれない。政治部デスクはこう話す。

 

「岸田首相がダボス会議に出席しないことにわざわざ『残念』と言及したり、LGBT問題で首相秘書官の失言に執拗に噛みついたのも、“岸田おろし”に動いている菅義偉氏(74)に“援護射撃”をしているつもりなんです。彼は、ただ天然なわけではない。ちゃんと、政局の風を読んでいるんですよ」

 

 初当選から14年、不惑を過ぎて、したたかさも身につけてきたか。

( 週刊FLASH 2023年3月7日号 )

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