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林外相のG20欠席を「やむなし」世耕弘成氏の発言に「ピントがズレまくり」集まる失望 過去には苦い経験も

社会・政治 投稿日:2023.03.02 16:21FLASH編集部

林外相のG20欠席を「やむなし」世耕弘成氏の発言に「ピントがズレまくり」集まる失望 過去には苦い経験も

自民党の世耕弘成・参院幹事長

 

 3月1日、林芳正外相は、インドで開幕した主要20カ国・地域(G20)外相会合を欠席。同日に始まった参院での2023年度予算案の審議を優先した。

 

 日本の外相が、G20外相会合を欠席するのは初めて。山田賢司外務副大臣を派遣したものの、ロシア中国もメンバーであるG20に外交トップが欠席したことで、日本の発信力の低下は否めない。

 

 

 背景には、国会で予算案を審議する際、最初の「基本的質疑」は全閣僚が出席する、との慣例がある。だが、日本維新の会の猪瀬直樹参院議員は同日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《G20外相に林外相が欠席。とんでもない国家的損失だ。今日から始まった参議院予算委のため出席できないというのだが、それが与野党合意、と新聞が書いているが、こちらは合意していない。自民党の内部抗争ですでに出席しないが決めてあった。国家を支える気がない政権党っていったい何なのだ!腹が立つ》

 

 林外相の国会出席をめぐっては、2月28日に自民党の世耕弘成参院幹事長が会見で「首相と全閣僚出席の基本的質疑は重要度が高い。いま、日本が置かれている地政学的状況を踏まえれば、外相から直接、答えを聞きたい議員や国民も多い」と述べ、林外相のG20出席見送りはやむを得ないとの認識を示していた。

 

 SNSでは世耕氏に対して失望する声が上がっている。

 

《「高級車乗り回す」発言といい、最近の世耕さんは、ピントがズレまくってるな。かつて官房副長官の時のスポークスマン的な役割は、専門が広報だけあってピッタリだったのに、参院幹事長は合わないかな》

 

《安倍晋三の後継者に名を挙げてるくせに安倍ちゃんの残した外交資源を溝に捨てた。さらに言えば安倍晋三国葬儀に首相を派遣してくれたインドのメンツに泥を塗って恩を仇で返した》

 

《自民党の劣化もここまできてんのか。幹部、かつ官房副長官や経産相を務めた世耕ですらこれや。終わってんなあ。マジで。日本は政治が五流やね。足引っ張りすぎ。無能すぎ》

 

《世耕の総理の芽はなくなったな》

 

 ただ、世耕氏にはG20をめぐって過去に苦い経験もあった。

 

 2018年11月28日、第4次安倍改造内閣で経済産業大臣に留任となった世耕氏は、衆院経産委で、自身の所信表明に対する質疑が行われた際、G20首脳会議に出席する安倍首相(当時)への事前説明を理由に35分間、中座した。この点を、共産党の志位和夫委員長が「前代未聞だ」としたうえで、日本国憲法第63条が定める閣僚の国会出席・答弁義務を無視した暴挙だと批判した。

 

 たしかに、日本国憲法第63条には、《答弁又は説明のため出席を求められたときは、出席しなければならない》との規定がある。

 

 だが、3月1日、林外相は参院予算委で午前9時から7時間超にわたって閣僚席に座り続けたものの、質問は自民党の上月良祐氏による1問のみ。答弁時間はたったの53秒だった。

 

 3月2日の参院予算委では、日本維新の会の音喜多駿参院議員がこの点に触れたうえで、こう批判した。

 

「林大臣のむだ遣いだったと言わざるをえない。日本は今年(2023年)のG7議長国にもかかわらず、国内の日程を優先して欠席することが、国際社会にどう受け止められるか。国会運営に忖度(そんたく)して、政府と与党だけで欠席を決めるのではなく、出席する方向で国会と協議すべきだったのではないか」

 

 林外相は、3月3日にインドで開かれる日米豪印4カ国の枠組み「Quad(クアッド)」外相会合には出席する予定だ。「国家的損失」とまでいわれた欠席の穴埋めをしてほしいものだ。

( SmartFLASH )

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