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「3/13以降のマスク着用」70社アンケート! 届いた回答の約7割が「方針なし」の中で「着用なしOK」を明言したのは?
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.03.08 06:00 最終更新日:2023.03.08 06:00
「マスクなしでくしゃみを連発する男性と、それを注意した男性との電車内での大喧嘩に遭遇して……。
さらに別の男性が彼らをなだめると、その人も巻き添えになっていました。まだこんな騒動が起きるんだ、と驚きましたよ」
あるJR京浜東北線ユーザーが体験したトラブル。3月13日以降、同様の光景はさらに増加するかもしれない――。
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厚生労働省は、2月10日に「3月13日以降、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねる」を軸とした「マスク緩和」の考え方を発表した。
冒頭のトラブルを避けるとすれば、事前に利用する店舗や施設の“判断”を知りたいところ。そこで、本誌は公共交通機関、小売業、外食チェーン、観光・レジャー系企業の大手70社にアンケートを実施した。
質問内容は「マスクなしで入店(利用)してもよいのか?」の1問だけ。3月1~3日に集まった回答内容を関連表にまとめている。
結果を見ると、具体的な回答を寄せた企業は、
・吉野家 「問題ございません。ご来店をお待ちしております」
・Aコープ 「マスク着用せずにご来店いただいてかまいません」(※JA全農子会社運営店舗に限る)
・上野動物園(東京動物園協会) 「近くで会話する場合や混雑する場合には、マスク着用へのご協力をお願いします」
など全体の約1割(8社)。
マスク緩和まで2週間を切っても、7割近く(46社)が方針を示せていない状況だ。
経済アナリストの森永卓郎氏はこう断罪する。
「直前まで、各企業が“横並び”を気にしていることがわかる結果だと思います。これでは、基準について十分な周知ができないので、マスク緩和をめぐる混乱は避けられないでしょう。
そもそも、行動制限をなくすことが経済効果に繋がるのはわかるのですが、マスク緩和には効果があるのか」
このマスク緩和について、国会で「質問主意書」を提出した立憲民主党の米山隆一衆議院議員はこう話す。
「内閣に、基準を変更したことによる感染拡大をどれくらい推測しているのかを質問したところ、『推測していない』と言うんです。それなのに『自主判断』を求めるのは慎重さに欠ける判断。もっと段階的に緩和するべきだと思います」
政府の投げやりな施策で、国民が罵り合う姿をこれ以上見たくない。
写真・長谷川 新