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歌舞伎町「大久保公園女子」に異変 冷やかし、動画撮影の増加で新たな“プレミアム地帯”に売れっ子大移動

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.03.27 15:23 最終更新日:2023.03.27 15:36

歌舞伎町「大久保公園女子」に異変 冷やかし、動画撮影の増加で新たな“プレミアム地帯”に売れっ子大移動

 

 東京都新宿歌舞伎町の一角にある大久保公園の周辺が、午後7時を過ぎるや、かつてない賑わいを見せている。きっかけは、2022年秋ごろから、“立ちんぼ”と呼ばれる、売春目的の客引きをする女性が急増したことと、それに伴い、買春目的の男性も集まり始めたからだ。2022年12月には、毎週末に警察による一斉摘発があったというが、抑止にはならなかったようだ。

 

 

 歌舞伎町の商店主組合である、歌舞伎町商店街振興組合の関係者が、こうため息を漏らす。

 

「大久保公園の周辺は、もともと外国人娼婦が客引きをしていた場所で、日本人は少数派でした。が、コロナ禍で近隣の喫茶店などが休業したことで、出会い系アプリの利用者が、落ち合ってラブホテルに向かう際の待ち合わせ場所になってしまいました。

 

 これに、歌舞伎町に数店あった出会い喫茶(交際目的の男女が集まる会員制の喫茶店)の休業も重なって、公園周辺で直接、値段交渉などをするようになったようです。多いときには数百人も集まるので、トラブルになる男女が後を絶ちません。いまでは毎日のようにパトカーが出動する事態です」

 

 しかし、3月中旬ごろから、この様相に変化があったという。一部の女性が、大久保公園から徒歩で数分の、職安通りを渡ったところにある西大久保公園に移動する動きを見せているというのだ。2022年から大久保公園周辺に立っていたというアヤカさん(仮名)も、移動したひとりだ。

 

「冷やかしの連中が多くて、うっとうしいのが第一の理由。買うつもりがない人間を相手にしていると、ほかの女性に客が流れてしまうし、そもそも、見物人がいる前では交渉になるわけがないんです」

 

 さらに厄介なのが、動画撮影者だという。大久保公園の情報が広まった結果、一帯を撮影した動画が頻繁に投稿されるようになった。さすがに顔などはモザイク加工されている場合が多いというが、知り合いなら分かる程度の場合もある。

 

「『説得することで、買売春をやめさせている』と公言している“迷惑系YouTuber”もいます。でも実際は、ただ暴言をはいたりするだけ。そうした迷惑系の投稿者や、冷やかしは本当に邪魔なだけです」(アヤかさん)

 

 半年前から立ちんぼをしてきたというメロさん(仮名)も、そうした被害にあったひとりだ。

 

「冷やかしは本当にうざかったですね。40~50代のおじさんが『お前、援交してんじゃねぇよ』と言いがかりをつけてきて、無視していたらホテルの前までついて来たこともありました」

 

 もっとも、迷惑系の動画でも女性にとって“メリット”はあったようだ。動画を見て来る客が増え、相場が上がったというのだ。新規の客は、女性の言いなりにお金を払う傾向が高いのだという。アヤカさんの場合、立ち始めた2021年は2万円だった値段が、最大3万円に上がったという。じつは、女性らが移動したのには、相場の上昇も関係していた。

 

「大久保公園は、外周が300mもある大きな公園。一方、西大久保公園はずっと小さいから、立てる人数も少ない。しかも、お客さんが取れるかわいいコしか、こちらには来ません。相場も高いまま維持できています。西大久保公園は、いわば“プレミアム地帯”みたいなものです」(前出・アヤカさん)

 

 西大久保公園の近隣住民はこの事態をどう考えているのだろうか。立ちんぼ女性から早くも「おっちゃん」と呼ばれ、親しまれている地元住民のひとりは、こう話した。

 

「西大久保公園の周辺はもともと、歌舞伎町からいちばん近い住宅地。公園から山手線のガードに向かう、200mほどの小道には、外国人の立ちんぼが以前からいました。いかがなものかとは思いますが……」

 

 一向に減少する気配のない「新宿立ちんぼ女子」。“プレミアム地帯”の出現で、様相はまたひとつ新局面を迎えている。

( SmartFLASH )

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