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林外相が訪中も法人拘束問題は平行線、尖閣海域に居すわる中国船…橋下徹氏「やられたらやり返す」発言に賛否渦巻く

社会・政治 投稿日:2023.04.03 19:00FLASH編集部

林外相が訪中も法人拘束問題は平行線、尖閣海域に居すわる中国船…橋下徹氏「やられたらやり返す」発言に賛否渦巻く

4月2日、会談の冒頭、中国の李強首相(右)と握手する林芳正外相(写真・時事通信)

 

 4月2日、林芳正外相は、中国・北京で秦剛(しん・ごう)国務委員兼外相と会談した。日本の製薬大手・アステラス製薬現地法人幹部の日本人男性が中国当局に拘束された事件について、林氏は抗議したうえで、早期解放を要求した。これに対し、秦氏は「法に照らして処理する」と強調し、主張は平行線をたどった。

 

 日本の外相による中国訪問は、2019年12月以来。両外相による対面会談は初めてで、昼食会を含めて、約4時間に及んだ。

 

 

 一方で、会談の間も、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の日本領海に侵入した中国海警局の船3隻は、とどまり続けた。3月30日午前11時ごろから4月2日の午後7時44分まで。領海侵入時間は、2012年に政府が尖閣諸島を国有化して以降、過去最長だった72時間45分を更新し、80時間を超えた。

 

 自民党の山田宏参院議員は4月2日、自身のTwitterにこう書き込んだ。

 

《訪中している林外相は直ちに席を蹴って帰国する姿勢ぐらいは示すべき。いざという時にも優等生的な対応では舐められるだけ。これからの弱肉強食の世界は、喧嘩も辞さないという胆力が時になければ、日本の将来など拓いていくことはできない》

 

 同日、元大阪市長で弁護士の橋下徹氏は、『日曜報道 THE PRIME』(フジテレビ系)に出演。中国当局がアステラス製薬の男性社員を拘束した理由を「スパイ活動に従事した疑い」とだけ説明していることに関して、「日本はスパイ防止法がないってことは、ずっと前から言われている」と指摘した。

 

 日本外務省によると、2015年以降、中国による邦人拘束は計17人。現在も5人が拘束されている。橋下氏はこう持論を述べ、スパイ防止法の必要性を訴えた。

 

「成熟した民主国家であったとしても、スパイ防止法っていうのはみんな持っているわけですよ。日本の国内は、法治国家として法の支配が守られている、と僕は思っています。でも日本の外、一歩出ると、法治国家でない国が山ほどある。そういう国は外交カードでね、僕は、今回の中国の日本人拘束は、どうも外交のカードに使ってるんじゃないかなと。半導体の輸出管理とか。であれば、日本もスパイ防止法、反スパイ法を持っていて、やり返して、お互いに交渉して、相互解放するとかね」

 

 橋下氏が、日本でのスパイ防止法の必要性を訴え、「やられたらやり返す」と述べたことに、SNSでは賛否が渦巻いた。

 

《大賛成。セキュリティクリアランスとセットで絶対必要》

 

《同意。こういう事態になった場合に、日本でスパイ活動してる相手国のスパイを拘束してカウンターを打てるような環境を整える必要がある》

 

《仕返しは無意味だとしてもスパイ防止法については支持します》

 

と、賛同する声が上がる一方で、反対する意見も。

 

《威勢のいいことを言ってると、中国在留邦人の犠牲が拡大する》

 

《あくまでも国内の情報などを国外に持ち出すなという法でありやられたらやり返すというおバカをする法じゃないということを知った方が良い》

 

《謎っすね 外交で解決しろよ》

 

 2022年12月には、ロシアで麻薬所持と密輸の疑いで禁錮9年を言い渡されていた米女子バスケットボール選手と、米国で違法な武器取引で禁錮25年の実刑判決を受けていた「死の商人」の身柄交換がおこなわれた。

 

 秦氏は林氏との会談冒頭、「中日は一衣帯水の隣国だ」と述べ、日中関係の重要性を強調した。だがその一方で、繰り返される挑発行為。日本の態度が問われている。

( SmartFLASH )

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