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森元首相、岸田首相に「長期政権を目指せ」と激励…神宮外苑を開発する三井不動産・鹿島のトップも同席で批判広がる
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.04.07 17:47 最終更新日:2023.04.07 17:52
4月6日夜、岸田文雄首相は、銀座の日本料理店「新ばし金田中」で森喜朗元首相、似鳥昭雄ニトリホールディングス会長らと会食をした。
「森さんは『早稲田大学の後輩』をかわいがることで知られていますので、同大卒業の岸田首相のことはいつも気にかけています。
2022年、閣僚がドミノ辞任したときも、森さんは岸田首相と会食をして『総理大臣は孤独な仕事で、周囲に相談できないこともあると思うが、思い切って頑張ってほしい』と激励しています。
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今回も『長期政権を目指してほしい。みんなでしっかり支える』と声をかけたそうです」(自民党議員秘書)
首相は心を強くしたのか、上気した顔で「ありがとうございます」と答えたという。
実は、会食の参加メンバーが報じられると、永田町が少々ザワついたという。
「岩沙弘道・三井不動産取締役、押味至一鹿島会長の名前があったんです。三井不動産といえば、神宮外苑の再開発計画の事業主体に名前を連ねています。鹿島建設も、新秩父宮ラグビー場の整備・運営事業者です。この再開発の音頭を取っているのが森さんというのは衆目の一致するところですからね」(社会部記者)
2012年の新国立競技場の建設も森氏が主導、周辺の建物の高さ制限も15メートルから最大80メートルに緩和された。新秩父宮ラグビー場は、現在の場所から北側に移転し、国立競技場の隣に整備される予定だ。
「高校ラグビー部でキャプテンを務め、2019年のラグビーW杯の日本開催を実現させた森元首相ですから、新秩父宮ラグビー場の整備は悲願と言っても過言ではありません。当然、今回の会食でも、神宮外苑再開発が主要課題だったはずです」(同)
神宮外苑の再開発といえば、日本イコモス(国際記念物遺跡会議)国内委員会が「3000本の樹木が伐採されることになる」と指摘しており、反対運動が広がりを見せている。
亡くなった音楽家の坂本龍一氏も「反対」の手紙を小池百合子都知事に出したが、小池知事は「事業者でもある明治神宮にも送られた方がいいのではないか」と、あまり関わりたくないような姿勢だった。
「国会でもたびたびこの再開発が議論されていますが、はっきり言ってスルー状態。永岡文科大臣の答弁も煮えきりません。それは森さんがキーパーソンで、手を突っ込めないからです。
しかし、都民らが東京都に開発許可を取り消すよう提訴するなど、反対運動は盛んになるばかり。舵取りを間違えると小池知事はもちろん、岸田内閣の支持率にも飛び火しかねません。会合ではそのあたりのことが意見交換されたのでしょう」(同)
前出の自民党議員秘書は「森さんは相変わらず『料亭密室政治』が好きだな。国民は辟易していますよ」と苦笑いするが、このまま再開発は当たり前のように進んでいくのだろうか――。
( SmartFLASH )