社会・政治
自民の9条改憲案に公明が「明確な反対」…SNSで賛否渦巻くも、多数意見は「連立解消したら?」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.04.21 19:21 最終更新日:2023.04.21 19:33
4月20日、衆院憲法審査会で、憲法への自衛隊明記をめぐる議論がおこなわれた。
憲法9条には《陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない》とあるため、自衛隊は憲法違反との指摘が根強い。この問題を解消したい自民党は、従来の条文は生かしたうえで、《必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、(中略)自衛隊を保持》と加筆する案を出している。
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これに噛み付いたのが公明党だ。《必要な自衛の措置をとることを妨げず》の《妨げず》の範囲が不明確だと指摘。読み方によっては「自衛」の言葉で憲法9条そのものを否定できる可能性を示唆した。
毎日新聞によると、公明党が自民党の条文案に明確に反対したのは初めてだという。このことが報じられると、SNSではさまざまな意見が寄せられた。
《ちゃんとブレーキ役として反対の意思を示してくれて良かった》
《少し公明党を見直した》
こうした称賛の一方、単なるポーズと警戒する声も……。
《公明党は反対のポーズをしている可能性があるので、警戒しなければならない》
《公明党は、地方議会でも「与党」でいることに強く固執する。もし9条改憲が連立の存続に関わる場合、手の平を返す可能性が極めて高い》
政治担当記者がこう話す。
「公明党は、もともと自衛隊明記の優先度は高くないという考えです。支持母体の創価学会には『憲法9条が戦後平和主義の根幹』との意識が強く、改正には消極的です。いまは選挙中ですから、改めて金看板である『平和の党』の立ち位置を明確にする必要があったのでしょう」
公明党が立場を明確にしたのは、統一地方選・前半戦で、日本維新の会や、その地域政党「大阪維新の会」が躍進したことが大きい。
「維新の吉村洋文共同代表は、次期衆院選で、公明党の現職がいる大阪・兵庫6選挙区で激突する可能性をほのめかしています。攻められる公明は、関西以外での積極擁立に舵をきることで活路を見出したい。すると、『10増10減』により選挙区が増える東京など都市部で、候補者調整が難航する可能性も出てきます」(前出・政治担当記者)
公明による初の「反対」表明は、さまざまな憶測を呼んでいる。SNSでは、
《連立解消のいいタイミングだな》
《9条改憲は置いといて、とりあえず絶好のチャンスだから自公分離しよう》
と自公連立の解消を主張する声が数多く寄せられた。自公連立政権は20年以上にわたった続いてきたが、両者の関係は過去にないほど揺れている。
( SmartFLASH )