社会・政治
小泉進次郎「入閣拒否」安倍官邸に宣戦布告の一部始終
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2015.10.07 06:00 最終更新日:2016.03.03 23:37
「(安保関連法案の理解が広がらなかったのは)自民党にも責任がある」「(内閣改造での要職起用については)当選回数だけじゃなくて、僕には年齢も足りない」(いずれも9月30日、「篠原文也の直撃!ニッポン塾」講演で)
「なにより、いま、大臣やりたい人、いっぱいいますでしょ?やりたい方がいっぱい上に控えていますから」(10日1日、味の素グループの東北応援プロジェクト「男の料理教室」で)
小泉進次郎復興大臣政務官(34)の“入閣拒否”発言が波紋を広げている。
「官邸、党執行部はカンカンに怒っています。“ふざけるのもいいかげんにしろ”とね。彼は政党政治を理解しているのでしょうか。しかも、彼は復興担当の政務官。内閣の一員ですよ。無責任すぎる。彼の発言を聞いていると、たんなる受け狙いやパフォーマンスにしか見えません」(自民党関係者)
だが、小泉氏には、支持率低下を危惧する安倍晋三首相(61)に協力する気は、さらさらないようだ。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏は次のように話す。
「10年間は復興関係の仕事をやると決めている進次郎氏には、目先の入閣など眼中にない。安倍政権に媚びるつもりもない。自民党の異端児を貫き通すはず。進次郎氏の眼中にあるのは’20年の東京五輪後ではないか。高齢化、少子化がさらに進み、消滅する自治体が出てくるでしょうから」
10月1日から遡ること1週間。弛緩した空気のなか、小泉氏は開始時刻から4分遅れて、自民党本部8階に姿を現わした。安倍首相の無投票再選を決める自民党両院議員総会。会場に入れず、外からホールの壇上に立つ安倍首相を見つめていた。万歳三唱が終わると、小泉氏は足早に階段を駆け降りた。去り際に入閣情報を直撃すると、「いや、いや、雑巾がけ、雑巾がけ」。小泉氏らしい言葉が返ってきた。
「進次郎氏は、いまの自民党路線で乗り切れるか、という危機感を持っている。安倍政権での入閣の是非というレベルではなく、新たな政治形態を描いているのではないでしょうか」(鈴木哲夫氏)
自民党はいまや、安倍首相に対して誰も何も言えない状態。それは無投票再選となった総裁選にも表われている。そんな空気に、小泉氏は嫌気がさしていると、別の自民党関係者は語る。
「政府から出て、自民党内で、自分が自由に発言してやろう、と。党内では、安倍後とは言わないまでも、将来の首相を見据えた準備を始めたといわれています。正論を吐くだけに、安倍首相にとっては手強い相手。なんとしても政府内にとどめておきたかったはず」
(週刊FLASH 2015年10月20日号)