5月16日、北海道、東北、東京、北陸、中国、四国、沖縄の大手電力7社は、6月1日から家庭向け電気料金を値上げすると発表した。
ロシアのウクライナ侵攻や火力発電の燃料価格の高騰による経営悪化を受け、経産省に値上げを申請していた。対象は家庭向けの規制料金。
標準的な家庭の値上げ幅は、沖縄が2771円、北陸が2548円、四国が2155円、東北が2110円、北海道が1896円、中国が1667円、東京が881円。
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規制料金全体の平均値上げ率は、沖縄が43.4%、北陸が39.7%、四国が28.7%、中国が26.1%、東北が25.5%、北海道が23.2%、東京が15.9%。関西電力と九州電力は原発が稼働していることもあり、今回は値上げを申請していない。中部電力も値上げ申請を見送っている。
岸田文雄首相が2月に「厳格かつ丁寧な査定による審査」を指示したことから、各社が当初申請した3~4割程度の上げ幅からは圧縮されている。だが、5月17日が全国的に真夏日となったことから、SNSでは恨み節のような声があがった。
《こんなに暑いのに夏どうするの…電気代も値上げ…って。夏越せない 夏越せないよ…!!》
《もう暑い…夏の暑さに電気代が怖いよ。なるべく外で仕事しようかな…》
《この夏、生活困窮者は節電のためにエアコンを止めるか、高い電気代を支払うか、命に関わる問題になりそうです》
政策アナリストの石川和男氏は、5月17日、自身のTwitterにこう書きこんだ。
《政権与党は、既設原子炉33基をフル活用できるよう、再稼働できずにいる全ての原子炉の再稼働準備を、電力会社に要請すべし。こんなの、増税と同じじゃねーか。。》
ほかにも、SNSでは原発再稼働を求める声が多くあがった。
《原発危険なんて言ってるけど電気代高騰で節電して我慢して夏越せない人出る方が危険だよ》
《原発稼働している九州と関西は値上げがないっていう現実 はよ原発を発電稼働させろよ!!》
《大阪電気代あげないのマジで優秀 もっと原発稼働させてええのに 原発はあるだけで維持費に金も資源もかかるなら使った方がマシ》
政府の負担軽減策(激変緩和措置)により、標準的な家庭で8月使用分まで月2800円、9月使用分は半額の1400円分が軽減されるが、10月以降も延長されるかは不透明だ。電気代の値上げに対する悲痛な叫びに、政府はどう対応するのだろうか。
( SmartFLASH )