岸田文雄首相の長男で、政務秘書官を務める翔太郎氏が首相公邸で忘年会をおこなった件で、5月25日、岸田首相は「適切さを欠くものである」とコメントした。
5月24日の「文春オンライン」によると、2022年末、岸田家の親戚10人以上が首相公邸に集まり、忘年会が開かれたという。岸田首相のおいが、赤じゅうたんの敷かれた階段に寝そべっている写真や、閣僚がひな壇に並ぶ様子を真似した写真もあると伝えられた。高額な税金が投入された首相公邸でのふるまいに、SNSなどで批判が殺到した。
報道を受け、岸田首相は首相官邸で記者団の取材に応じた。「適切さを欠くものであり、国民のみなさんの不信をかうようなことであるならば、誠に遺憾なことであると思っている。私から本人に対して、厳しく注意をおこなった」と語り、長男の処分に関しては「緊張感をもって対応してもらいたいと思っている」と、更迭はしない方針を示している。
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「2022年10月に首相の秘書官に起用された翔太郎氏ですが、これまでも何度かメディアをにぎわせたことがあります。就任から2カ月後、月刊誌『FACTA』は、翔太郎氏が民放の女性記者へ情報をリークした疑惑を報じました。真偽は定かでありませんが、岸田首相からは『バカ息子』とキツいおしかりを受けたそうです。
また、1月9~15日に欧州・北米5カ国を歴訪した首相に同行した際、大使館の公用車に乗り、観光地をめぐってお土産を購入していたことが報じられたことも。今回の一件もあり、すっかり“やらかし”のイメージがついてしまいました」(政治担当記者)
翔太郎氏への批判に加え、SNSでは岸田首相の「処分なし」という対応にも、非難の声が寄せられている。
《息子に甘すぎだろ。岸田総理、国民ナメ過ぎ。》
《ボンクラ息子を処分できない親バカ岸田。誰がどう見ても公私混同の極みなのに、何故処分出来ないのか。身内にはとことん甘く、国民には厳しい。国民も舐められている事にいい加減気付きましょうよ。》
《外国に甘く、身内に甘く、国民に厳しく。》
岸田首相は、5月19~21日におこなわれたG7広島サミットで、支持率を上げたばかりだった。
「今回のサミットでは、各国首脳が広島平和記念資料館を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花するという成果に加え、ウクライナのゼレンスキー大統領を日本に呼ぶことができました。これらの映像が追い風となり、20、21日に毎日新聞・読売新聞が実施した世論調査では、それぞれ岸田内閣の支持率が9ポイント上昇する結果となっています。岸田首相のリーダーシップが認められたところだったのですが、翔太郎氏の騒動で、また株が下がりそうですね」(前出・政治担当記者)
秘書官就任から約半年で、この脇の甘さ。今後も岸田首相は、息子の“やらかし”に振り回されるのだろうか。
( SmartFLASH )