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川勝知事「反対でなく質問してるだけ」謎理論で反撃も「屁理屈のオンパレード」と失笑…「リニアは国家的プロジェクト」閣議決定で狭まる包囲網
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.05.30 17:40 最終更新日:2023.05.30 17:40
静岡県の川勝平太知事が、5月29日の記者会見でリニア工事について言及し、「中止を求めているわけではない」と語った。
2月から山梨と静岡の県境でおこなわれているボーリング調査について、川勝知事は「反対しているわけではない。(調査で出る水を)どういうふうに対処するのか、お答えくださいということ。回答してくれるまでは、懸念があるまま工事が進みかねないと心配している。『掘るな』と言っているわけではない」と述べた。
【関連記事:静岡県・川勝知事の「辞任を求める署名」開始…リニアに続き、メガソーラーめぐって批判殺到】
ボーリング調査は、リニア中央新幹線の南アルプストンネル建設に向けて、地質を調べるためのもの。5月20日時点で、山梨県内で県境まで459mの地点まで掘り進められている。
直径12cmほどの孔を掘り進める「高速長尺先進ボーリング」だが、静岡県は「静岡の水が山梨に引っ張られる」「突発湧水の可能性もある」として、JR東海に対して調査の中止を求めている。
川勝知事のもと、長年にわたって副知事を務め、リニア問題に直面してきた静岡市の難波喬司市長は、5月24日の会見でボーリング調査について「山梨県境まで掘っていい。副知事時代から一貫して、そう思っている。300m手前で止めるという議論には賛同しない」と明言している。
この難波市長の発言について質問を受けた川勝知事は、
「難波市長が副知事、理事だったとき、いわゆる破砕帯が山梨県との間にあると。従って水が引っ張られる可能性が高いと、難波理事から(JR東海の)宇野社長に手紙を出している。だから水が引っ張られることは、難波市長もよくご存じだと思う」
と牽制。念のため説明しておくが、難波氏は名古屋大学大学院で土木工学を学び、旧運輸省・国土交通省で重職を歴任した、この分野の専門家である。
この日の川勝知事の会見は1時間10分だったが、その大半がリニア問題に関して費やされた。川勝知事の対応に、いかに世間の注目が高まり、疑問が膨らんでいるかの表れと言っていいだろう。
ネットでは、
《『反対はしていない。質問しているだけ』それ、総会屋の言いグサですよ!》
《屁理屈のオンパレードだな》
《もう難癖以外の何ものではない》
など、呆れかえる声があふれている。
5月26日には国土交通省で、リニア中央新幹線を「国家的プロジェクト」と位置づけた「国土形成計画」の原案が了承され、今夏にも閣議決定される見通しとなった。「国家的プロジェクト」を、1人の県知事の権限で止めることは許されるのか――。
( SmartFLASH )
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