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20年来ナイナイ番務めた『ぐるナイ』名物Pが失意の死
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2015.04.08 13:00 最終更新日:2016.03.04 00:00
3月末、’14年度平均視聴率(全日、ゴールデン、プライム)三冠達成を発表した日本テレビ。1人勝ちが続くなか、25日、急逝した男性を偲ぶ会が都内のホテルで密かに営まれていた。
「約20年間『ぐるぐるナインティナイン』プロデューサーを務めたA氏が3月11日に57歳の若さで亡くなった。自殺説も出ている」(日テレ関係者)
’94年から始まった『ぐるナイ』は、当時まだ若手のナイナイを抜擢。当初関東ローカルだったが、いまや日テレを代表する看板番組に。その礎を築いたのが立ち上げメンバーのA氏だった。
「彼には妻や子供はなく、独り暮らしで亡くなっていたと聞いている。局内ではナイナイ担当のPとして知られ、柔和な笑顔で周囲の緊張をほぐす“癒し系”。いつもジャージ姿で、番組にも一時は頻繁に登場していた“名物P”だった。とくに岡村さんのお気に入り。酒好きで有名でね、お昼の会議で『また〜おっちゃん酒臭いわあ』と岡村さんに笑顔でイジられるなど、彼のキャラが愛されていた」(番組関係者)
偲ぶ会の発起人は、A氏が下積み時代にマネージャーをしていた清水アキラ。ウド鈴木や宮川大輔らが神妙な面持ちで駆けつけていた。前出・日テレ関係者はこんな証言を。
「Aさんはじつは繊細な人。立場上、局側のシビアな意向と出演者の本音の狭間に立つことが多く、常にプレッシャーを感じていた。この4〜5年は、局から制作費を大幅に削られるなど苦労が絶えなかったようだ。徐々にストレスを溜め込んでお酒に溺れていったんだと思う。スタッフの削減も続き、長年の功労者であるAさんもついに昨夏『ぐるナイ』から外された。かなりショックを受けていたようだ」
本誌はA氏が長年、籍を置いていた番組制作会社の代表を直撃した。
「どんだけアイツが死んだことを俺が寂しがっているか。警察に聞いても死因もわからない。身内の方が遺体を引き取りに行ったと聞いた。酒が好きだったが酒癖はよくなかった。時々遅刻したり番組を休んだり……」
A氏は、2年前にフリーになったという。
「昨夏、酒が原因で入院して、見舞いに行ったら『酒やめます。頑張ります』と答えた。それから連絡が途絶え、今年2月末に突然会社に来て『また仕事があったらお願いします』と言うから『わかった』と。実家に戻ったかと思っていたが、それ以上はわからない……」
悔しさを滲ませるかつての上司。A氏の死について日本テレビの広報・IR部は「体調不良が理由で昨年夏に番組を辞められましたが、先月、突然亡くなられたと聞きました。心よりお悔やみを申し上げます」と回答。
「制作費もスタッフも減らされているのに、結果だけは今まで以上に求められ、現場は疲弊している」(番組関係者)
快走する春爛漫の日テレ。だが制作現場の闇は、深い。
(週刊FLASH 2015年4月21日号)