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スシロー“しょうゆペロペロ高校生”に6700万円損害賠償請求 騒動後母が本誌に語っていた「償っていくしかない」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.06.09 16:25 最終更新日:2023.06.09 17:05
悪ノリの代償は「6700万円」の損害賠償請求となって、少年に返ってきた。
2023年1月29日、SNSにアップされた1本の動画。そこには、岐阜県内の回転寿司チェーン「スシロー」のボックス席に座った金髪の少年が、備えつけの醤油の差し口や未使用の湯呑みを舐めまわして元の位置に戻したり、回転レーン上の寿司に、指につけた唾液を何度も擦りつける様子が映っていた。
この動画が拡散されるとSNSには、
《スシローの迷惑動画、本当に気持ち悪い もう行けないわ》
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などの声が溢れかえり、「スシロー」の運営会社「あきんどスシロー」の親会社「フード&ライフカンパニーズ(以下、F社)」の株価は暴落。一時は時価総額で170億円が吹き飛ぶ大損害を被った。騒動直後、同社の広報担当者は、本誌の取材に「刑事と民事、両方で訴訟ということになります。犯罪行為ですし、私たちも商売のダメージを受けている状況ですので。そういう事実をちゃんと清算していただこうと、法にのっとって進めていく所存です」と語っていた。
また、お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳は、Twitterに《承認欲求モンスター達に回転寿司のビジネスモデルが崩壊させられてる(略)このペロペロしてる人も撮影してる人も含めて多額な損害賠償を払わされますように》とつぶやくなど、著名人も含めて、少年の行為は批判の集中砲火を浴びた。また、動画の少年の本名や高校名が、すぐさまネット上にさらされる事態となった。
少年に対して、当時、F社の水留浩一社長は「彼は彼で被害者だと思っている」と温情をかけていたものの、スシローを運営する「あきんどスシロー」は、3月22日付で、少年に対し、約6700万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴していたことがわかった。少年にとっては最悪の結果となった形だ。
本誌は事件直後、少年の自宅を訪れて、母親に話を聞いている。
「今回は、もう……。皆さんにご迷惑をお掛けし、本当に申し訳ございませんでした」
記者が質問する前に、深々と頭を下げながら、そう切り出した母親。その様子は憔悴しきっていたようだった。
――息子さんの状況は?
「(途切れそうな声で)あと先を考えずに、軽はずみな気持ちでやってしまって……。たぶん調子に乗っていたのだと思います。(息子は)自分がやってしまったことがたいへんなことになってしまって、どうやっておわびすればいいのか、混乱している状態です」
――スシローに謝罪に行った?
「私も一緒に行きました。本人に、相手さま方の顔を見て頭を下げてほしかったのと、私たち両親も、どうしても謝りたいと思いましたので、無理にお願いして、おわびをする時間を作っていただきました」
――相手方は損害賠償を求めるなど、厳正に対処する方針ですが……。
「悪いのは私たちなので、反省しておわびをすることと、あちらさまや警察の判断におまかせして、償っていくことしか、私たちにできることはないと思っております」
いっぽうで、少年側は5月に地裁へ提出した答弁書で請求棄却を求めている。行為は認め、「反省の日々を送っている」としながらも、「客の減少は同業他店との競合も考えられる」と反論し、争う姿勢を示しているという。
はたして耳目を集めた大騒動の落としどころは、どうなるのか。
( SmartFLASH )