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悲しき円安「外交官にドルで手当支給」「海外ホテル代も増額」報道…「身内には迅速」と批判も

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.06.30 18:35 最終更新日:2023.06.30 18:35

悲しき円安「外交官にドルで手当支給」「海外ホテル代も増額」報道…「身内には迅速」と批判も

写真:ロイター/アフロ

 

 6月28日、外務省は、海外で勤務する外交官への在勤手当について、ドルなどの外貨で支給する方向で検討していると明らかにした。急激な円安が進んでいることを踏まえ、手当の実質的な目減りを防ぐ狙いがある。

 

 武井俊輔外務副大臣を座長に、外務省幹部らでつくるプロジェクトチームが、28日に中間報告をまとめた。武井氏は「外交活動にあたり、外交官の経済的な問題はリスクにもなりかねない」と訴えた。

 

 朝日新聞によると、海外の日本大使館などで働く国家公務員には、通常の給料のほかに、現地の物価や為替相場などを勘案した「在勤基本手当」、子供を海外に帯同した場合の「子女教育手当」などが支給されている。在勤基本手当は、駐米大使が月110万円、駐中国大使が月101万円、駐韓国大使が月81万円という。

 

 

 手当は大半が日本円で支給されているため、円安が進むほど現地での生活水準が悪化する懸念が生じている。外貨で払うことで為替変動の影響を受けにくくする。早ければ来年の通常国会で関連法の改正をめざすという。

 

 立憲民主党の小川淳也衆院議員は、6月29日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《日本国の外交官が「円での手当て支給は困ります」と言うこと。とてつもない衝撃。ドルで給与を支払う途上国は他にもあると思うが、その仲間入りをするということか。本当に深刻》

 

 SNSでは、外交官への在勤手当をドルなどの外貨で支給する案に、批判的な声があがっている。

 

《外交官は「国家公務員」です。赴任地では「日本国」を代理する立場なのにどうして「誇りある日本円」で給与を受け取らないんですか ドル安になった途端あっという間に「円に戻します」と言いそう》

 

《ほんと、身内のことになったら迅速! 国民は円安だろうが物価高だろうが、常に搾取されまくってんのにね! 原資は全て国民の税金だよ?》

 

《ドルで支給するなら、国内も円安目減り分の給付をすべきだ》

 

 一方、財務省は、国家公務員が海外に泊まりがけで出張した際に支給する宿泊費を引き上げる方針だ。

 

「現行の規定額は、課長補佐級の場合、もっとも高額なニューヨークやロンドンで1泊1万9300円。中国やインドは1万1600円。旅費法が規定する宿泊料は1984年以来、改定されていません。

 

 旅費法では規定額を超過した場合、財務省と協議することで実費の支給が可能なものの、提出書類が増えることなどから、海外出張が多い外務省職員らが自腹で補填するケースもありました。

 

 財務省は、実費支給と規定額引き上げの2案を軸に検討しており、改正案を2024年の通常国会に提出することを目指しています」(政治担当記者)

 

 6月30日、円は7カ月半ぶりとなる1ドル=145円台に下落した。円安の影響は広範囲に及ぶだけに、今後も多くの議論が求められそうだ。

( SmartFLASH )

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