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静岡・川勝知事、自身へのペナルティとして返上した給料440万円をちゃっかりゲット…「口から出まかせ」批判されてもどこ吹く風
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.07.04 15:32 最終更新日:2023.07.04 15:42
7月3日、静岡県の川勝平太知事が、自らのペナルティーとして返上の意向を示していた給料やボーナスを、返上せずそのまま受け取っていたことをNHKが報じた。川勝知事はNHKの取材に「熟慮した結果、発言へのけじめは知事の職責を果たすことだと思い至った」とコメントしている。
川勝知事は2021年10月、参院静岡補選の応援演説で、敵対候補の元御殿場市長にからめて、御殿場市を「(特産は)コシヒカリしかない」などと発言。
批判が殺到し、県議会が11月に辞職勧告決議を可決したが、知事は「来年は生まれ変わった人間になろうと富士山に誓った。12月は自らを追い込んでしっかり反省する」と述べるにとどまった。そのうえで、「自分へのペナルティ」として、12月の給料とボーナスあわせて約440万円を返上する意向を示していた。
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だが、返上に必要な条例改正はされないまま。7月3日に公開された知事の2022年の所得では、給与、ボーナスともに満額が支給されていた。
自ら宣言していた約440万円の返上をしていなかったことが報道されると、SNSでは怒りの声が巻き起こった。
《ボーナスを返上するどころかちゃっかりもらっていたのですね 生まれ変わらなくて良いので、もう県知事お辞めください 県民として情けないです》
《思いついたらしゃべるからこうなる。報道がなければ、実行出来ないことを言って、やったことにしてたって事になるわけだから、有権者を欺いていたわけだよ。これは県民としては許されない》
《不祥事の際に給与・ボーナス返上しろとは思わないけど、自分で言いだしたならやろうよ》
《口から出まかせ、その場しのぎ こんな知事をまだ知事として仰がねばならぬのか…》
リニア中央新幹線の工事をめぐっては、トンネル工事によって県外に流出してしまう大井川の水の「全量戻し」を川勝知事は求めている。JR東海は解決策として、大井川上流にある田代ダム取水抑制案を示し、ダムの取水量を調整して「全量戻し」を目指している。JR東海は、6月22日、ダムを管理する東京電力との協議に入った。
川勝知事は、6月27日の定例会見で、リニア工事について「水の問題と工事にともなう発生土の問題、南アルプスの生態系の問題がある。このうち大きいのは水と発生土の問題だ」と指摘。「計画されている発生土の置き場は国土交通省の資料で深層崩壊が懸念されていたり、県の盛り土条例に抵触するなど、きわめて厳しい」との考えを示した。
6月29日の県議会でも、「トンネルを掘れば水が出る。トンネルを掘れば発生土が出る。ですから、これがいちばん大きなすべての原因になる。2つの問題が解決できれば、他の問題も自動的に解決できる」と述べた。
これまで「62万人の “命の水” が失われる。県民の生死に関わる」と主張してきた川勝知事。水の問題が協議に向かった途端、発生土を持ちだしてきたことに、SNSでは批判の声があがっている。
《水の問題が片付くかと思ったら今度は土ですか。何でもかんでも屁理屈の好きなお方ですね。こんな人を知事にしておいていいものでしょうか?》
《で、土の次は空気でしょうか?そして永遠とゴールポストを動かす》
まったく終わりが見えないリニア工事の停滞。川勝知事が批判に対して「どこ吹く風」の態度を示している以上、混迷はまだまだ続きそうだ。
( SmartFLASH )