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河野デジタル相「2026年新マイナカードに新しい読み取り機」発言「量子コンピュータ」まで飛び出し「無知」と失笑も

社会・政治 投稿日:2023.07.06 16:23FLASH編集部

河野デジタル相「2026年新マイナカードに新しい読み取り機」発言「量子コンピュータ」まで飛び出し「無知」と失笑も

 

 7月5日、河野太郎デジタル担当大臣は、マイナンバーカードをめぐる問題を受けて開かれている衆院特別委員会に出席し、2026年の導入を目指す新しいマイナンバーカードについて「仕様によっては、新しい読み取り機が必要になる可能性は当然、ある」との考えを示した。立憲民主党の長妻昭氏の質問に答えた。

 

「3年後にマイナンバーカードを新しいカードに変えると。いま、マイナ保険証を読み取るために、病院などでもカードリーダーを買っている。この機械は継続して使えるのか?」(長妻氏)

 

 

「2026年から、新しいカードの導入をしようと思っている。いま、マイナンバーカードで使っている暗号が、量子コンピュータなど技術が革新すると、強度的にさらに強いものが必要になる。強い暗号に切り替えたものに順次、変えていこうと思っている。最初の発行から10年たって、カードを更新する際に新しいカードに切り替えさせていこうと思っているので、順次、新しいカードが世の中に出回るが、更新するまでは現行のカードを使う。新しいカードをどう読み取るかは、新しいカードの仕様が決まってからになる」(河野大臣)

 

「新しいカードでは読めなくなる、いまの(読み取り)機械が使えなくなる可能性もあるということか?」(長妻氏)

 

「新しいカードの仕様がまだ決まっていないから、なんとも申し上げられないが、仕様によっては新しい読み取り機が必要になる可能性は当然、ある」(河野大臣)

 

「もっと先を見て判断してほしかった。いま、必死になって医療機関が(カードリーダーを)入れている。また変わらなくてはいけない可能性もあるのは非常に不可解。なぜ3年後、また変えるのか、しっかり説明してほしい」(長妻氏)

 

 マイナ保険証をめぐっては、トラブルが続出している。6月21日、全国保険医団体連合会(保団連)は、マイナ保険証の読み取りシステムを導入している医療機関のうち、65%がトラブルを経験した、という調査結果を発表した。

 

 マイナ保険証を読み取っても「無効・該当資格なし」と表示されたり、読み取り機の不具合で読み取りできなかったり、といったケースが多く、「無保険扱い」となった患者に対し、「10割負担を請求した」ケースは4月以降、少なくとも776件、保団連の推計では1291件もあった。

 

 6月29日には、厚生労働省が、備えとして従来の健康保険証も一緒に医療機関に持参するよう呼びかける方針を明らかにしている。

 

 政府は、2024年秋に現行の保険証を廃止する方針だ。マイナ保険証をめぐって医療機関での混乱が続くなか、2026年に予定する新マイナンバーカード導入で、「新しい読み取り機が必要になる可能性は当然ある」と河野大臣が言及したことに、SNSでは批判的な声が多く上がった。

 

《病院はマイナカードに対応するため設備をしたのにまたカード仕様が変更になったらまた設備の変更が必要って国民をバカにしてんの? 病院の負担にしても政府の負担にしても結局は国民の負担になる》

 

《まだカードリーダーが整備されていない医療機関もあるという現状で、あまりにも迷走が過ぎるのではないでしょうか》

 

《いやもう本当に恥ずかしい。よくこんなこと言えるね。あなた達のゴリ押しカードのためにどれだけの負担増やすつもり?収拾つかなくなってワケわからん案を次々に出すくらいやったら思い切って廃止にしましょう!》

 

 また、河野大臣が「量子コンピュータなど技術が革新すると、強度的にさらに強いものが必要になる」として、強度を高めた新マイナカードの導入の必要性を訴えたことに対し、立憲民主党の米山隆一衆院議員は7月5日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《後3年で量子コンピューターがそんなに進む可能性は低いと思います。恰好良い事言えば良いって物じゃないです》

 

 SNSではほかにも河野大臣の「量子コンピュータ」発言に失笑する声が上がっている。

 

《量子コンピューターが、実用化されるのは早くて2030年と聞いたけど、2026年に実用化できるのか? あと3年しかないぞ…》

 

《実用レベルの量子コンピューターは地球上に存在しません。知ってるそれっぽい言葉を出しただけやろうなぁ》

 

《無駄が無駄を産んでる。 態々言わなくてもいい量子コンピューターを口にする事自体全くこの分野は知らないと言ってる様なモノ》

 

 7月4日には、松本剛明総務相が記者会見で、暗証番号の設定が不要なマイナカードを交付できるよう検討していると明らかにした。さらに、7月5日には厚生労働省が、2024年秋以降「マイナ保険証」を持たない人に発行される「資格確認書」について、申請がなくても交付できる「プッシュ型」の対応を検討する方針を明らかにするなど、マイナカードの仕組みが崩壊する事態が続いている。

 

「量子コンピュータ」のような「タラレバ」に言及する前に、やるべきことがあるのではないだろうか。

( SmartFLASH )

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