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「資産運用立国」がトレンド入りに「投資できる国民どれだけいる?」「増税で預貯金もままならない」集まる批判
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.07.10 16:30 最終更新日:2023.07.10 16:30
7月10日、「資産運用立国」なるワードがTwitterでトレンド入りした。この日の朝、『日本経済新聞』が配信した「突然の『資産運用立国』宣言 狙いは株高か、金融再編か」という記事タイトルが、注目を集めたようだ。
「岸田文雄政権は6月に『骨太の方針』のなかで、資産運用立国を目指すと宣言しています。記事はそのことについての解説です。日本の金融界は世界的な潮流から取り残されており、構造的問題などを指摘する内容です。有料記事なので、ほとんどのツイートは記事を読んでいないようですが、それだけ『資産運用立国』というパワーワードに反応する人が多かったということでしょう」(週刊誌記者)
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「骨太の方針」では「2000兆円の家計金融資産を開放し、持続的成長に貢献する『資産運用立国』を実現」するために「家計の賃金所得とともに、金融資産所得を拡大することが重要」とし、iDeCo(個人型確定拠出年金)の限度額引き上げやNISA(少額投資非課税制度)の拡充などに加え、資産運用会社の「抜本的な改革」をおこなうとしている。
SNSでは
《「資産運用立国」とか言ってるが、そもそもの話で今の可処分所得で投資出来てる国民がどれぐらいいるのだろうか》
《資産運用立国とか言ってるけど突っ込むお金がないんだよ!先に労働者の所得上げるように仕向けろよ!》
《そもそも国民は増税で目の前のやりくりにひぃひぃ言うて預貯金もままならんくなってるのに、資産運用に回す余裕がどこにある?》
《運用資産はどこから出てくるんですか?? 所得倍増が先では??》
《令和の所得倍増はどこいった?》
など、悲観的な声があふれている。
総務省の調査では、2022年の2人以上の世帯における貯蓄額は、平均で1901万円。ただし、約3分の2の世帯が平均以下となっている。また、金融資産を保有していない世帯、つまり「貯金ゼロ」の世帯は26.9%、100万円未満は10.6%とする調査もある(金融広報中央委員会・家計の金融行動に関する世論調査)。
こんな状況で「資産運用立国」などと言われても……と思う人が多いのも、当然だろう。
( SmartFLASH )