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横浜市が火葬場の灰を3000万円で売却「人骨」はお金になる?
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2017.08.25 20:00 最終更新日:2017.08.25 20:00
横浜市が市営斎場で火葬後に出る「残骨灰」を3000万円以上で売却することを決めた。8月17日の毎日新聞によれば、横浜市には市営火葬場が4カ所あり、年間約3万件におよぶ火葬で生じる残骨灰は57トンに及ぶ。
なぜ残骨灰が売れるかといえば、灰の中から金や銀、パラジウムなどの金属が回収できるから。同じように名古屋市は、残骨灰から回収した金属類を1800万円で売却している。
横浜市の灰からどれほどの金属が取れるかは不明だが、2009年に朝日新聞が各自治体に調査したところ、46カ所の火葬場を持つ名古屋市では金2kg、銀7kgを回収したというから驚きだ。
実際はどうなっているのか、葬儀業界の関係者に話を聞いた。
「基本的に、金属類は焼却設備に悪影響を及ぼすので、火葬場ではお棺の中には金属類を入れないように注意しています」
とはいえ、指輪ならまだしも、遺体の体内にあるものを取り出すのは容易ではない。
「焼く前のご遺体から、金歯、銀歯などを抜き取るお客様もいらっしゃいます。お客様がご遺体に対して行うことに、我々は何も言えません」
今回の横浜市の残骨灰について感想を聞いた。
「火葬場で、遺族の方が全ての骨を回収することはできません。次から次へと火葬が始まりますから。ご遺族からすると、残ってしまった骨は行政に処理してもらうしかないでしょう。残骨灰を高いところに買わせるオークション形式は、倫理的にどうかとは思います」
だが、人から聞いた話と断りを入れながら、最後にはこんな話を明かしてくれた。
「あくまで噂ですが、人骨そのものが漢方薬になったり、なにか珍しい物質が抽出できると聞いたことがあります。残骨灰から金や銀が回収できることを含め、人骨はお金になるというのが我々の常識です」