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マイナトラブルでついに「実害」別人口座への公金振り込み発覚! 「廃止の一択しかない」SNSで批判殺到
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.07.19 18:31 最終更新日:2023.07.19 18:36
マイナンバーカードをめぐるトラブルが相次ぐなか、マイナンバーの紐づけを誤り、公金が別人の口座に振り込まれる事案が初めて判明した。
7月14日、埼玉県所沢市は、後期高齢者医療制度の被保険者である80代女性のマイナンバーについて、紐づけを誤り、高額介護合算療養費計5万7516円を別人の口座に振り込むミスが1件あったと発表した。
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市によると、女性と同姓同名で、生年月日も同じ別の人のマイナンバーに紐づけられており、6月28日と30日、医療分1万5689円と介護分4万1827円を別人の口座に振り込んでしまったという。女性はマイナンバーカードに登録していなかったが、同姓同名の別の人はマイナンバーカードがあり、公金受取口座に登録していた。
振り込みの通知を確認した女性の家族が、身に覚えのない銀行名などが記されていることに気づき、7月13日、市に伝えて発覚した。
女性は施設への入所にともなって所沢市外に転居していたが、後期高齢者医療制度の特例で、こうしたケースでは転居前の自治体が保険者となる。所沢市が手作業でマイナンバーの紐づけをおこなった際にミスが起きたという。
厚生労働省は18日、自治体に対してあらためて点検を求める通知を出したことを明らかにした。
これまで、マイナカード普及のための「マイナポイント」を別人に誤って付与した問題は起きているが、別人の公金受取口座にお金を振り込んだ事例が明らかになったのは初めて。SNSでは、批判的な声が多く上がった。
《やっぱり実害が出始めた。しかも指摘されて発覚ってアナログかよ》
《しかもこれ、片方の人はマイナンバーカード登録なしだよ 何で? カード作ってない人まで巻き込まれてる》
《発覚したのは氷山の一角に過ぎないかも? まだまだ増え続けるんだろうな~》
《もう廃止の一択しかないやろ、マイナカード》
マイナカードをめぐるトラブルが相次いだことを受け、政府は6月に省庁横断の総点検本部を立ち上げ、8月上旬に中間報告をするとしている。
だが、総点検本部のトップを務める河野太郎デジタル担当相は、10日間を超える外遊中だ。7月12~16日に、フィンランド、スウェーデン、エストニアを訪問。さらに17~22日にヨルダン、パレスチナ自治区、イスラエルを訪問予定。14日に訪問したエストニアでは、「(マイナンバーの)方向性に間違いはない」と語った。
7月19日、マイナンバーによる紐づけのミスで、個人情報が漏洩した一連の問題をめぐり、個人情報保護委員会はマイナンバー法に基づき、デジタル庁への立ち入り検査を始めた。
公金が別人の口座に振り込まれるという実害が発生したいま、それでも河野デジタル相は「方向性に間違いはない」と言い切るのだろうか。
( SmartFLASH )