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岸田首相「106万円の壁」対策に自信見せるも、専門家は「矛盾だらけ」と指摘…「なんで働きたい人の意欲を削ぐんだろう」疑問噴出
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.08.11 17:45 最終更新日:2023.08.11 17:45
8月10日、岸田文雄首相は、視察先の富山県で胸を張りながらこう語った。
「『106万円の壁』を越えることにともなう、労働者の手取り収入の減少ぶんをカバーする、事業主への助成制度を創設する」
「106万円の壁」とは、年収が106万円を超えると社会保険料の負担が生じ、手取りが減ってしまう問題だ。
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「106万円を超えると、手取りが年間15万円も減ってしまうとの試算もあります。そのため、パート従業員などの働き控えが増え、結果的に労働力不足につながると言われています。
10月からは最低賃金が上がるので、労働時間を短くする従業員がさらに増える心配がありました。そこで、政府は10月から、企業に従業員1人あたり最大約50万円を助成する方針を決めたのです。
今回の措置は、2025年に予定している年金制度改革までの暫定的な取り組みとなります」(経済担当記者)
岸田首相は自信たっぷりに会見していたが、ネットニュースのコメント欄を見ると、評判は芳しくない。
《この問題の根底が扶養制度にあることに気づいてないのでしょうね。いくら賃金が上がっても、扶養内の人は絶対にどんなに金額が動こうが、扶養内がいいんです。税制の問題だけでなく、夫の会社からの手当てや健康診断人間ドッグ等々、たくさんの恩恵を失いたくないんです》
《その壁の基準をそもそも変えませんか? なぜ働きたい人の意欲を削ぐようなことをするのでしょうか》
《ひと昔前の専業主婦が当たり前の時代に作られた制度をなんで未だに続けてるんだろう?》
など、多くの批判や疑問が書き込まれていた。
一方、企業支援の財源にも注目が寄せられている。
《補填の財源が雇用保険ということに注目です。事業主と働き手で賄われてる保険ですので、結局は国としては痛手は負わないということ。将来的には雇用保険の値上がりも考えられます。》
経済ジャーナリストの荻原博子さんも「わけがわからない制度です」と憤る。
「そもそも論になりますが、政府は表向き『社会保障を充実させるため、106万円を超えたら保険料を負担してください』ということで制度設計をしましたよね。それなのに、今度はそこに助成金を出すって矛盾だらけですよ。
やはり、政府の本音は『社会保険料をもっと取りたい』ということなんでしょう。こんな意味のない助成より、国民はもうすぐ補助金が終わる電気、ガス、ガソリンの高騰対策を望んでいます」
場当たり感が否めない岸田政策。お願いだから、国民の声を聞いてほしい。
( SmartFLASH )