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「ブライダル補助金」の森まさこ議員が業界大手から100万円の寄附! 直後に始まった「結婚応援」宣言の怪
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.08.15 19:45 最終更新日:2023.08.15 19:45
《先日、経産省サービス産業課よりレクを受けました。議連の要望が叶い新設されたブライダル補助金の第一次、第二次公募の結果について報告を受け、夏の概算要求に向けた対応も説明を受けました。これを受けて秋に議連を開いて議論して参りたいと思います》
自民党の森まさこ参院議員が8月12日、自身のX(旧Twitter)でブライダル業界への補助金事業である「ブライダル補助金」の順調な進捗状況を報告した。
【関連記事:自民・森まさこ議員「ブライダル補助金」報告に批判殺到「少子化対策になってない」「単なるブライダル利権」】
「この施策で経済産業省は、2022年度の第2次補正予算案に12億円を計上、ブライダル関連の事業者を支援することを発表しています。ブライダル産業は、少子化に伴う結婚式場の利用の減少や、新型コロナウイルス感染症の影響で国内市場が縮小。政府は、沖縄や京都で結婚式を挙げる外国人が増えていることから、インバウンド需要の取り込みを強化することを目指し、海外のブライダルイベントへの出展や、外国人を受け入れる体制の整備などに補助金を出すことにしました」(政治担当記者)
しかし、この森氏の書き込みに各方面から批判が殺到した。立憲民主党の小沢一郎衆院議員は8月14日、自身の事務所のXに《自民党少子化対策議連が進める『ブライダル補助金』。結婚式場ビジネスにおけるインバウンド需要獲得支援が、少子化対策に繋がる訳がない。結局は自民党利権。岸田政権の異次元に駄目な少子化対策により自民党のお友達だけに税金が流れ、人口減少は加速していく。政治を変えないと国は利権に潰される。デジタル化や少子化対策、温暖化対策と称し、日々無駄なことに湯水のように国民の血税が使われていく》と投稿した。
タレントのフィフィも8月14日、《少子化対策を考えた結果が、ブライダル補助金らしい。ウエディング業界に税金がジャブジャブ流れていくね~これも利権かな。そもそも結婚費用すら補助金に頼るカップルがいたらそれはそれで心配になるわ。本当に日本の政治家ってズレてるよね。意地でも減税はしないのに税金の無駄遣いばかり思い付く」》と自身のXに投稿した。
ニュースサイトのコメント欄には《きっとブライダル業界から支援を求められたんでしょうね》《自民党のいつものやり口。理由を作って企業団体業界に補助金をばら撒く。補助金を受ける側は政治家先生に感謝するし、補助金を継続してもらう様に頭を下げるし献金をするし選挙活動も頑張る》《これ少子化対策とは全く関係ないブライダル業界へのインバウンドに関しての補助金》など、ブライダル企業との関係を批判する書き込みが多かった。
こうしたなか、森氏が代表を務める「自民党福島県参議院選挙区第四支部」の令和3(2021)年分「政治資金収支報告書」を見ると、「寄附の内訳」という欄に「(株)テイクアンドギヴ・ニーズ」という表記があった。その横には「1,000,000円」「R3/4/30」の文字。
「テイクアンドギヴ・ニーズ」といえば、1998年に創業された「ハウスウエディング」の企画運営をする先駆け的会社である。現在はホテル、レストランなど多角化を進め、海外展開もしている。まさに、森議員が押し進める施策の「恩恵」を受けるかもしれない企業である。しかも100万円という寄附額は、ほかと比べて突出している。
この寄附がされたのは2021年4月30日。1カ月後の5月27日、森議員は自身のブログに『結婚の応援について』というタイトルで、こんなことをつづっている。
《結婚式場業界団体の理事さんらと意見交換をしました。少子化とコロナ禍で結婚式が減少しており、アンケートによると未婚の方たちが結婚したいと思うきっかけは『友人知人の結婚式に出たとき』が多いそうです。結婚式を挙げるかどうかは人それぞれ自由ですが、趣向の凝った結婚式を挙げて結婚雑誌に出たことのある私としては、結婚式は一生の思い出に残りますし、家族や親族との絆を深め両親に感謝を表す大事な機会ともなりますから、結婚式を挙げたいのに様々な理由で挙げられない方々の応援をしてまいりたいと思いました》
これは偶然の一致なのだろうか。自民党福島県参議院選挙区第四支部の会計責任者に電話をすると「今回(8月12日)のTwitterと(テイクアンドギヴ・ニーズの寄附は)関係がないと思います」としながら、森議員に取材申し込みのことを伝えると明言。しかし締め切りまでに、本人からの連絡はなかった。
( SmartFLASH )