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マイナ保険証「紐づけなし」77万件「どこまでも杜撰」「ポンコツシステム」SNSで拡がる呆れ声
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.08.25 14:44 最終更新日:2023.08.25 14:46
8月24日、厚生労働省は、マイナンバーと医療保険情報が紐づけられていない件数が、従業員らが加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)や大企業向けの健康保険組合などの加入者およそ8000万人のうち、計77万件あったと発表した。紐づけされていなければ、マイナ保険証を持参しても保険診療を受けられない。
本人や事業者が協会にマイナンバーを提出していないことが主な要因という。6月の省令改正で提出が義務化されたが、それまでは任意だったため、提出しない人もいたとみられる。
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さらに、結婚や引っ越しで住所・氏名が変わるなど情報が一致しないため、本人への確認に時間がかかる場合もあった。
厚労省は、紐づけを担う健康保険組合などに対し、該当者に通知するよう要請するとともに、作業の加速を促して、11月末までの問題解消を目指す。
岸田文雄首相は同日、首相官邸で加藤勝信厚生労働相と面会し、今後の対応方針の報告を受けた。首相は面会後、記者団に「マイナンバー総点検とあわせて11月末をメドに登録作業を完了するよう指示した」と語った。
この問題に関しては、8月15日、『報道ステーション』(テレビ朝日系)が、協会けんぽを取材した結果、紐づけなしが40万件ある可能性をスクープしていた。
立憲民主党の米山隆一衆院議員は、8月16日、自身のX(旧Twitter)にこう書きこんだ。
《実はこの「紐づけされていない情報が誤登録の主因となっている」は、既に7月の立憲のヒアリングで厚労省の職員から説明があり、当初より把握されていた事だと思います。今スクープとなるのは、政府の情報発信がそもそも不正確だったからではないのかと思わざるを得ません》
8月8日、政府のマイナンバー情報総点検本部の中間報告では、「マイナ保険証」に別人の情報が誤って登録された事例が新たに1069件、マイナンバーと公務員などの年金記録との紐づけミスが118件明らかとなったが、「紐づけなし」の報告はなかった。
報道ステーションのスクープを受け、あわてて厚労省が調査した結果、77万件の「紐づけなし」という数字が判明したわけだ。
SNSでは、マイナ保険証の「紐づけなし」が77万件もあったことに、呆れる声があがっている。
《そんなことは前から分かっていたはずなのに、法案が通ってからいまさら公表するのが信じられない》
《なんだ、このポンコツシステムは?》
《どこまでも杜撰過ぎて 民間だったら会社吹っ飛んでるわ》
《今年11月まで、ほんとうにできるのか。誰がやるのか》
マイナンバー情報総点検本部では、11月末までの総点検完了を目指しているが、さらに77万件もの「紐づけなし」の確認が加われば、作業は膨大に膨れ上がる。岸田首相は、それでも2024年秋の健康保険証廃止を強行するのだろうか。
( SmartFLASH )