社会・政治
疑惑の数字?中国、事故の死者・けが人はいつも35人
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2015.01.07 06:00 最終更新日:2016.03.04 23:58
大晦日の上海で、カウントダウンを待っている大群衆が将棋倒しになり、35人が死亡した。のちに36人に訂正されたが、この数字を見て「またかよ?」と思ったあなたは鋭い。
中国では、大事故が起こると死者やけが人がきまって35人と発表されるといわれているのだ。中国問題に詳しいジャーナリスト・福島香織氏は次のように語る。
「この話が最初に出たのは、’11年に浙江省で起きた高速鉄道の衝突事故です。これも、最初に発表された死者は35人でした。ほぼ満員の列車同士が衝突したのに、死者が少なすぎると問題視されたんです」
それがきっかけで、過去の事故を調べてみると35という数字が次々に出てきたという。
「たとえば、’95年に遼寧省で起きた火災、’97年の深センの飛行機事故、’03年の河北省の花火工場の爆破事故、’09年の河南省の炭鉱事故など、いずれも死者が35人だったんです。35人を超えると地方の党書記が更迭されるといわれており、『35人死亡定理』と名づけられました」(福島氏)
中国では大量に人が死ぬ事故が年間300件近く起きているので、確率的にはありえるけど……白髪三千丈で、なんでも大げさに言う中国も、自分の恥に関しては控えめだった。
(週刊FLASH 2015年1月20日号)