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「党勢拡大に貢献」維新、IRめぐる汚職事件で除名した元議員の処分を撤回「有権者コケにしてる」SNSで批判殺到
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.09.08 18:40 最終更新日:2023.09.08 18:40
9月6日、日本維新の会の藤田文武幹事長は、記者会見で、同党に所属していた下地幹郎元衆院議員の除名処分を撤回したと明らかにした。
下地氏は、カジノを含む統合型リゾート(IR)をめぐる汚職事件に関連した中国企業顧問から現金100万円を受領したことを認め、2020年1月に除名処分を受けていた。
藤田氏は、「沖縄での党勢拡大に、陰に陽に貢献していただいたことを評価して、処分撤回を確定した」と説明。下地氏の要望を受けた措置だとしたが、復党の可能性については、「現時点で基本的にないし、本人も希望していない」と否定した。
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下地氏は、同日、自身の「X」(旧Twitter)にこう書きこんだ。
《本日13時、日本維新の会の藤田幹事長定例会見にて、除名処分撤回が発表され、正式な通知書も事務所に届きました。長期に及ぶ課題が一つ解決したことは、非常に大事です。除名解除に関わられた皆さんに感謝です。下地ミキオの政治家としての選択肢は、大きなものになりました》
吉村洋文大阪府知事は、2020年1月7日、自身の「X」にこう書きこんでいた。
《下地議員の今回の件は一発アウトだ。党としても、重たい処分を下すことになるだろう。応援して頂いてる皆様にも謝罪申し上げます。我々は税金で成り立ってる組織なので、厳しく対応していく。 》
重たい処分が、「党勢拡大に貢献」したことを理由に、撤回されたことに、SNSでは批判的な声が多く上がった。
《なぜ、維新の党勢拡大をしたらアウトがセーフになるんでしょう?》
《3年前に維新を除名されたはずの下地氏が、維新の党勢拡大をしてきたって、おかしくないですか? これ、「ステルス除名」では?》
《除名処分したはずの下地が、維新の党勢拡大に貢献て何よ?つまり下地の除名なんて、その場をしのぐためのポーズでしかなく、維新で飼ってきたことを藤田は認めてしまってる。有権者コケにしとる》
維新をめぐっては、同じく9月6日、馬場伸幸代表がBS-TBSの番組で「国民はスキャンダル追及求めてると思わない」と発言し、批判を浴びていた。
「身を切る改革」を掲げる維新。「党勢拡大に貢献」したからといって除名処分を撤回するようでは、その看板に傷がつきかねない。
( SmartFLASH )