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目玉は「麻生会長の生誕の地“拝観”」長崎・福岡2泊3日の麻生派秘書会「研修旅行」会費は5万2千円!

社会・政治 投稿日:2023.09.12 06:00FLASH編集部

目玉は「麻生会長の生誕の地“拝観”」長崎・福岡2泊3日の麻生派秘書会「研修旅行」会費は5万2千円!

志公会会長の麻生氏

 

 キリストの生誕地、パレスチナ・ベツレヘムーーこの町には、クリスマスになると毎年10万人ほどのクリスチャンが訪れるという。そこから約8千500キロ離れた福岡県飯塚市を、同じく“聖地巡礼”に訪れた男女の一行があった。

 

「すっごい大きいね~!」

 

 驚きの表情で、そびえ立つ門を見上げていたのは、自民党第2位の規模を誇る派閥、麻生派(志公会)の約20人の秘書たちだ。奇しくも会長・麻生太郎氏(82)の誕生日を20日に控えた9月上旬、彼らが“拝観”したのは、麻生氏の生家。彼らはなぜ、この地を訪れることになったのか。麻生派秘書が明かす。

 

 

「コロナ禍でしばらくおこなわれていなかった、秘書会の『研修旅行』があったのです。7月中に案内状が回ってきて、募集人員は『30名(先着順)』と書かれていました。今年は2泊3日の長崎・福岡旅行で、目玉は最終日の『麻生邸見学』でした」

 

 果たして、予定日の18時過ぎ、麻生派秘書会の男女メンバー一行は長崎空港に姿を現わした。観光バスに乗り込み、19時ごろに長崎新地中華街に到着。1927年創業の老舗中華料理店で酒宴を催した一行は、観光名所・グラバー園にほど近いホテルに滞在した。

 

「2日めは、午前10時ごろから軍艦島視察の“研修”がスタートしました。とはいえ、実態はたんなるクルーザーでの周遊ツアーです。また、案内状には『長崎市内観光も可』とあり、“視察”はマストではありません」(同前)

 

 午後からは佐賀県に移動し、有田焼のテーマパークへ。地元の文化を1時間ほどであっさり学んだあと、一行は福岡に移動した。博多駅から徒歩5分の大型ホテルに泊まった翌日、この旅の“目玉”が彼らを待ち受けている。

 

「朝9時ごろ、麻生邸に着くと、家の中から出てきた年配の男性が、スマホで屋敷をバックに秘書たちの集合写真を撮っていました。記念撮影を含め、滞在は45分ほどでしたね」(同前)

 

 会長の偉大さを身にしみて体験できたせいか、終始笑顔が絶えない一行。ほかの観光名所を巡ると、14時の便に乗り東京への帰路に就いたーー。

 

 麻生派秘書によると、今回の「研修旅行」は、彼らにとって特別な意味を持つという。

 

「副総裁続投が有力と言われていますが、麻生先生引退前の最後の研修旅行になるでしょうね。総選挙もいつあるかわかりませんし……。それにしても、秘書会の旅行で『派閥会長の実家詣でに行くなんて、宗教でもないのにおかしな話だね』と、秘書たちはみんな思ってますよ(笑)」

 

 こうした「研修旅行」に、元自民党職員の政治アナリスト・伊藤惇夫氏も苦笑いだ。

 

「実態は『観光旅行』ですね。今これだけ『エッフェル姉さん』なんて、パリ研修旅行が批判を受けているなかでも、こんな旅行をするんだなと驚きます。この時期でも決行したのは、庶民の感覚がわからないのだな、という印象です」

 

 そんな“巡礼旅行”だが、驚くべきはその価格だ。本誌が確認した案内状には、会費は5万2千円とある。ある旅行代理店関係者は「試算してみたところ、この日程では少なくとも昼食・夕食各2回分は足が出るはずだ」と語った。この件について、志公会秘書会会長に取材を申し込むと、次のように回答した。

 

「この旅行は秘書会のなかでやっていますので、秘書たちが会費を常識の範囲で積み立てていて、5万2千円で足りない部分はそこから補填しています。便宜供与などではまったくありません。また、会長の生家に寄ったのは、行程の中で、たまたま時間が空いていたため行ったまでです。また今回は会長の実家だけでなく、近くに観光地である旧伊藤伝右衛門邸もあるので立ち寄った、ということです」

 

 この「格安巡礼旅」が、政治に生かされることはあるのだろうか。

 

写真・馬詰雅浩、長谷川 新

( 週刊FLASH 2023年9月26日・10月3日合併号 )

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