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画像解析で判明「金正恩」ミサイルの標的は日本だった
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2017.09.10 11:00 最終更新日:2017.09.10 11:00
「日本列島ごときは一瞬で焦土化できる能力を備えて久しい」(8月9日・朝鮮中央通信の声明)
これは、たんなる脅しではない。7月4日、朝鮮中央通信は、北朝鮮にとって初のICBM(大陸間弾道ミサイル)発射を視察する金正恩朝鮮労働党委員長(33)の姿を報じている。見慣れた視察風景だが、恐ろしい事実が隠されていた。産経新聞ワシントン駐在編集特別委員の古森義久氏が言う。
「このとき金正恩政権が、ミサイルを日本の領海に撃ちこもうとしていた可能性があったと、米国の研究機関が報告書を出したのです」
発表したのは、米英政府などに情報や分析サービスを提供する民間研究機関の「ストラテジック・センティネル」。報道された、金正恩の手元に置かれた地図を拡大し、記された軌道を分析した。すると、戦慄の結果が判明したのだ。
「同社のネーサン・ハント氏が、類似ミサイルの軌道と比較しながら、予定軌道図を分析。すると、このミサイルが日本の領海内である、北海道奥尻島の約22キロ沖合に着弾するコースを示していたのです」(古森氏)
それを示すのが上の図だ。結局このミサイルは、日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾したが……。
「そもそも、EEZに警告なしにミサイルを撃ちこむことですら、戦争の原因になりかねないことです。領海は、国家主権が完全に適用される海域。そこに撃ちこむのは、戦争での行動に等しい。北朝鮮は、日本を完全になめているのです」(古森氏)
「コリア・レポート」編集長の辺真一氏は、そこに北朝鮮の意図を読む。
「地図が分析されることを織り込んで、写真を公開しています。いつでも、日本に撃てるぞという脅しなのです」
米領グアムへのミサイル発射予告で緊迫する北朝鮮情勢。米朝の軍事衝突は不可避とみるのは、元韓国国防省情報分析官の高永喆氏である。
「北朝鮮のICBMは、あと半年もあれば米西海岸に届く射程を持ち、核弾頭の小型化が実現します。米はこれをレッドラインとしています。北朝鮮の建国記念日である9月9日から来年3月にかけ、米はなんらかの軍事行動を取る。可能性は80パーセント以上でしょう」
そうなれば、米と同盟を結ぶ日本が無関係でいられるはずがない。
「米朝間で戦争が勃発すれば、三沢、嘉手納、横須賀、岩国などの在日米軍基地から、軍艦や戦闘機、海兵隊が朝鮮半島に出撃します。北朝鮮はまず、これを叩くために弾道ミサイルで日本を攻撃します。現在、米軍と自衛隊の一体化が進んでいますが、北朝鮮にとってそれは、日本が敵国になるということにほかなりません」(前出・辺氏)
「チョッパリ」。朝鮮語で「豚足」を意味する日本人への蔑称だ。「標的は豚足野郎」ーー。金正恩の視線は、もう日本に向いている。
(週刊FLASH 2017年9月5日号)