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大阪万博の建設費が2350億円の上方修正 当初の倍、地元経済界からも万博協会へ「寄せ集め」の猛批判
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.10.21 16:10 最終更新日:2023.10.21 16:10
10月20日、2025年に開催予定の大阪・関西万博についての報告会議が開かれ、万博の運営主体である博覧会協会(万博協会)が、会場建設費がおよそ2350億円に上振れすると発表した。
2017年に「万博開催国」として立候補表明をしたときの建設費予算は1250億円だった。それが2020年には1850億円と修正され、さらに今回、当初の倍近くになる巨額修正がおこなわれたことになる。
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「予算は国、大阪府・市、経済界で3等分します。わずか6年でこの上振れには、あきれるしかありません。その理由として、物価上昇による資材費、人件費の高騰などをあげていますが、見通しが甘かったと言わざるを得ません。民間事業だったら即刻中止の案件です。関西経済界も苦虫を噛み潰しています。関西テレビは20日、大阪商工会議所の立野純三副会頭が『早く進捗して建築会社と契約を結べば、そんな問題は起こらなかったのではないか。全体をコーディネートする慣れたところ(人)がいない。失礼かもしれないが、(博覧会協会は出向職員の)寄せ集めでやっておられるので』と発言したことを紹介しています」(経済担当記者)
「寄せ集め」とは「素人集団」と断じているも同じである。そうした当事者意識の欠如も、府民や国民の怒りを買っている。
「吉村知事は、最初の上振れが発表された2020年に『何度も増加するとなると、府民、市民も、どうなの? という話になりますので、これが(会場建設費)増加の話としては最後にしてほしい』と釘を刺しましたが、この結果です。今回は『2年で30%くらい材料費も含めて物価が上昇しているという社会情勢は、もちろんわかる』と口調は厳しくありませんでした。
また、万博協会の石毛博行事務総長が、協議後の記者会見で協会の責任を問われると『責任といわれても、何をもっておっしゃるのか』『想定外のことです。やむを得ないことだった』と苦笑しながら答えたことが報じられ、批判されています」(週刊誌記者)
建設地である夢洲は、大阪湾の浚渫土砂で埋め立てた場所。有害物質も検出されていて、土壌改良工事は必至だ。この予算は見当もつかない。
ネットニュースのコメントでも《このままズルズル時間稼ぎをすれば貴重な税金を垂れ流すだけで気が付いたら後戻りできなくなってしまう》《200億円は国が支払うことになりましたって報道してたけど、国が払ってるんじゃなくて国民が払ってるんですよ!》《吉村知事。あなたは万博の副会長かつ理事です。つまり、吉村知事こそ説明責任がある人間です》と、不満や中止を求める書き込みがあふれていた。
これだけの予算をかけて、国民が納得できる万博となるのだろうか……。
( SmartFLASH )