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参院補選惨敗の自民党、重鎮議員からも岸田首相に恨み節「自民党に引導渡した」有権者からも集まる怒り

社会・政治 投稿日:2023.10.24 15:37FLASH編集部

参院補選惨敗の自民党、重鎮議員からも岸田首相に恨み節「自民党に引導渡した」有権者からも集まる怒り

10月22日の参議院徳島・高知選挙区の補欠選挙は、野党4党が支援した広田一氏が3回めの当選を果たした(写真・共同通信)

 

 与野党一騎打ちとなった、10月22日投開票の衆議院長崎4区と参議院徳島・高知選挙区の補欠選挙。結果は長崎が自民党候補、徳島高知は野党系候補が勝ち、1勝1敗だった。しかし勝敗の意味合いはまったく違っていた。

 

 立憲民主党の大串博志選対委員長は、会見で高揚を隠さず「徳島・高知(選挙区)は圧勝。長崎4区に関しても保守地盤の非常に強いところで、当初の予想に反してこれだけの激戦、接戦に持ち込めたということは、私たちの戦いぶりが、勢いをそれなりに持っていたということだ」と語った。

 

 

 一方の自民党・茂木敏充幹事長は「長崎で勝ったのは大きい。厳しい選挙戦だったのは間違いない」と述べ、徳島・高知選挙区については「残念な結果だった。知名度で圧倒的にこちらが劣っていた」と肩を落とした。

 

「自民党は衆院長崎4区で4連勝、参院徳島・高知選挙区で3連勝していました。今回、徳島・高知は自民党議員の不祥事辞職による補選ですから、厳しい戦いが予想されていましたが『僅差で勝てる』と楽観論も出ていました。しかし、結果は惨敗。長崎も薄氷勝利で、若手国会議員から『衆院選はどうなるんでしょうか』との声があがりました」(政治担当記者)

 

 自民党内の危機感は相当だ。一夜明けた23日、徳島2区選出の自民党・山口俊一衆院議院運営委員長は、記者団に「(有権者は)『自民党、何をやっているのか』と、お灸を据えようと(思ったのではないだろうか)。徳島は互角以上の戦いをしたが、最後の1週間でさっと抜かれた」と語り、岸田文雄首相が投票日直前に「期限つきの所得税減税」の検討を指示したことを踏まえ「減税うんぬんが、逆に響いたのではないか。恒久減税ではないし、所得税もどこまで広がるか分からない。有権者からすれば馬鹿にするな(という気持ちもあったのではないか)」と語気を強め、「演説会で人も集まらず、選挙になっていなかった」と振り返った。

 

「周囲の記者も驚くほど、辛辣に岸田批判をしていました。山口氏は1990年の総選挙で初当選して、現在11期め。内閣府特命担当大臣、内閣総理大臣補佐官、衆議院議院運営委員長などを歴任したベテランです。そうした方から公然と首相批判が出るのは、自民党内に不安が渦巻いているからです。

 

 同日におこなわれた宮城県議会選挙では、自公で過半数を維持できず、立憲や維新の会の躍進を許したことで不安を増幅させています。岸田首相は怖くて解散できないのではないでしょうか」(政治ジャーナリスト)

 

 ネットニュースサイトのコメント欄にも《有権者は自民党に引導を渡したんだよ》《自分たちの政権運営と行いが、国民の不安と怒りをどれだけ増幅させているかに 「気付かない・気付いていない・気付こうとしない」》など、怒りの声が目立った。岸田首相は「内憂」という問題にも直面している。

( SmartFLASH )

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