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「世間体ばかり気にしている」日大・林真理子理事長を批判した沢田副学長、解任協議への問いかけに「もう話しましたよね」

社会・政治 投稿日:2023.10.29 14:00FLASH編集部

「世間体ばかり気にしている」日大・林真理子理事長を批判した沢田副学長、解任協議への問いかけに「もう話しましたよね」

報道陣の問いかけから逃げる沢田康広副学長

 

 日本大学アメリカンフットボール部の大麻問題に、競技スポーツ担当として対応に当たってきた沢田康広副学長。10月24日の臨時理事会で、林真理子理事長は沢田氏の解任を提案したと報じられた。

 

 25日配信の時事通信のインタビューで、沢田氏は同提案について「悲しい気持ち」と胸中を吐露。また、臨時理事会に先立って沢田氏は林氏と面会し、林氏から「補助金もほしいし、叩かれたくない」と辞任を迫られたが拒否したと述べた。林氏の発言について、沢田氏は「世間体ばかり気にしている」と批判。そして、大麻の疑いがある植物細片を沢田氏が12日間保管していたことについては「判断は間違っていなかった」とし、学長とも情報を共有していたと明かした。

 

 

 本誌の取材に、日大執行部の事情に通じた関係者はこう語る。

 

「沢田副学長が植物細片を保管していたことは法律に触れる恐れがあり、もし逮捕されれば補助金の不交付が決定的になるという顧問弁護士のアドバイスがあったのは事実です。

 

 補助金というのは、大学が私腹を肥やすためではなく教育環境の整備のためにあるので、執行部がそれをほしいと思うのは当然のことです。沢田副学長は『補助金のために辞めろというのか』と林理事長に質問したそうですが、その発言自体がおかしい。

 

 臨時理事会では、沢田副学長のこれまでの対応ではなく、林理事長との私的会話を録音してマスコミに暴露したり、取材に応えて内部のやり取りをバラしてしまうといった行動が、和田秀樹常務理事を中心に問題視されました。勝手に情報漏洩をされては学校運営ができませんから、進退が問われてしかるべきです」

 

 日本大学への今年度の補助金は10月23日、全額不交付が決定した。

 

 こうした日大の姿勢に対し、大学ジャーナリストの石渡嶺司氏は、「ある時点まで沢田副学長のシナリオに乗っていたであろう林理事長も含め、適切な対応ができなかったことへの反省がない限り、副学長が解任されても問題の解決には至らない」と指摘する。

 

 8月に日大が初めて会見を行った際、受け答えが傲慢と批判された沢田氏は、日大法学部出身の元検事。2018年に母校の法学部教授に就任し、副学長になったのは2023年。前出の日大関係者は、「本学出身の検察官は少なく、沢田副学長は退官時に地検のナンバー2だったので、天下りというより再就職」と見る。

 

 また、2020年からは、日大の “ドン” と呼ばれた田中英寿前理事長が新設した危機管理学部で非常勤講師を務めている。

 

「危機管理学部は、他大学にないカリキュラムなので、教職員の確保にけっこう苦労しました。手当が少ない非常勤で講座を持った沢田副学長は、田中前理事長にとって好印象だったでしょう。沢田副学長が競技スポーツ担当になったのは2023年で、2018年のアメフト部の悪質タックル事件、2021年の田中前理事長の脱税事件を受けてのことでした」(同前)

 

 10月26日、都内の自宅前で待っていた報道陣から、解任提案について問われた澤田氏は、「もう話しましたよね」とひと言だけ答え、車に乗り込んで走り去った。

( SmartFLASH )

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