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大阪万博は中止できるのか…ひろゆき「世界都市博は中止できた」で議論沸騰「青島幸男の成功体験」「未来に禍根残す」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.11.12 16:38 最終更新日:2023.11.12 16:46

大阪万博は中止できるのか…ひろゆき「世界都市博は中止できた」で議論沸騰「青島幸男の成功体験」「未来に禍根残す」

写真:Pasya/アフロ

 

 11月10日、大阪・関西万博(2025年開催)にパビリオンの出展を表明していたメキシコが「自前での建設に必要な予算確保が難しい」との理由で、参加を辞退することが報道され、ほかにも数カ国が撤退を検討していると伝えられている。

 

 国内では「中止」の声も高まっているが、万博を推進している日本維新の会・加来たけよし衆議院埼玉14区支部長が、「X」におこなったこんな投稿が話題を呼んでいる。

 

 

《(編集部注:万博の中止により)どれだけの国際的な信頼を失うかの想像力がない。民間感覚というか、当たり前の社会人の感覚がない。「ごめん、やるって言ったけど円安と物価高で高くなったからやめときますわ」とかいう国のことを信頼できますか? まあ、日本の国際的な信頼を失わせたい思惑なのかもしれませんが…》

 

 これに実業家のひろゆき氏が《国家間で、判断が変わるのはよくあることです。「大阪万博に参加すると言ったけど、やっぱりやめます」と言ったメキシコは信頼を失ってません》などと反論。

 

 これに対し、加来氏が再投稿。

 

《私も、何があっても開催とは思いませんが、現状で予算がオーバーするから辞めます、というのは理解は得られないと思ってます。(参加国がもっと減ったり、戦争やコロナなど国際情勢が変われば、もちろん判断変わりうると思いますが)》とつづった。

 

 議論がヒートアップするなか、ひろゆき氏は「X」にこんな投稿を。

 

《世界46都市が参加する予定だった「世界都市博覧会」が青島都知事の判断で中止になりました。イベントの主催側が博覧会を中止したわけですけど、外国で「日本は都市博を中止した」ことで日本の評価が低いとか聞いたことないです。どういう根拠から出てるんですか?大阪万博を強行したいが為のデマですか?》

 

 ひろゆき氏が例示した「世界都市博覧会」は、1996年、東京臨海副都心で開催予定だった。しかし、不況が続くなか、「都市博の中止」「臨海副都心開発の見直し」を公約に掲げた青島幸男氏が、1995年、都知事選で当選。開催1年前でパビリオン建設など準備は進んでいたが、青島氏は公約どおり、中止を決断した。

 

「当時はバブルも崩壊して景気は沈み、世論の多くが『中止』を支持していました。もちろん、中止により補償も発生しました。企業は数十億円をかけてパビリオンを建設中で、それを中止にしたのですから、『補償は1000億円単位ではないか』と言われました。

 

 しかし、実際は610億円で済みました。開催された場合、支出は830億円程度とみなされていたので、結果的に中止のほうが安かったわけです。

 

 とはいえ、工事の請負会社が代金を受け取れないなどのトラブルが相次いだため、都は約78億円を緊急融資。その回収処理は後々までかかり、14年後の2009年時点で20億円が未回収と発表されました。

 

 融資先の倒産などが理由ですが、当時は都幹部の『突然の政策変更は後々まで禍根を残す』といった証言も報道されました」(経済担当記者)

 

 中止には「痛み」がともなうのは当然だが、SNSには、

 

《『予算オーバー』が中止する理由にならないのは何故ですか!?》

 

《巨大イベントの直前中止を主張する人が後を絶たないのは、青島幸男による世界都市博中止の成功体験があるからなんだろうね》

 

《でもそのせいでお台場の開発は遅れ、どれだけ長い期間「ゴーストタウン化」したか その後開発が始まり、お台場は見事な商業施設になり、現在は付近にタワマンが立ち並ぶ都内有数のエリアになった 青島はこの効果を少なくとも10年は遅らせた》

 

《やるって言ってやっぱやらないって外国では当たり前》

 

《社会不安をまき散らし未来に禍根を残すのやめよう》

 

 など、賛否の意見が多数あがった。現在、大阪万博を中止した場合、参加国への補償金は上限およそ350億円。このほかにもさまざまな補償金が必要なのは間違いないが――今後、予定どおり進めるのか、それとも中止の判断を下すのか、議論はますます活発になりそうだ。

( SmartFLASH )

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