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馳浩知事「官房機密費でIOC委員に20万円アルバム」発言を全面撤回「言った事実は撤回できない」高まる批判の声

社会・政治 投稿日:2023.11.19 14:59FLASH編集部

馳浩知事「官房機密費でIOC委員に20万円アルバム」発言を全面撤回「言った事実は撤回できない」高まる批判の声

高見恭子夫人(左)とともに「桜を見る会」に出席した馳浩氏

 

 また、政治家のとんでもない発言が飛び出した。

 

 石川県の馳浩知事が、11月17日に都内で開催された講演で、2021年の東京五輪招致の際に、内閣官房機密費を使い、国際オリンピック委員会(IOC)の委員に「1冊20万円のアルバムを贈った」と暴露したのだ。

 

「共同通信が配信した音声によると、馳知事の発言は、リアリティにあふれていました。知事は発言中、何度か『これから話すこと、メモを取らないでくださいね』『外に言っちゃダメですよ』と、聴衆に念押ししています。

 

 

 そのうえで『総理だった安倍晋三さんに言われたんです。国会を代表して、五輪招致は必ず勝ち取れと。『馳、金はいくらでも出す。官房機密費もあるから』と。それでIOC委員のアルバムを作ったんです。IOC委員が選手のとき、各競技大会の役員のとき、各大会の活躍の場面を撮った写真。(その写真で)105名のIOC委員の、全員のアルバムを作って。お土産はそれだけ。官房機密費を使って。1冊20万円するんですよ』と笑いをまじえながら語っていました」(政治担当記者)

 

 当然だが、大問題である。国内では大会スポンサーの選定にあたって贈収賄が明らかになり、海外では「汚職五輪」とも報じられている東京五輪だが、招致の段階から「袖の下」がおこなわれていたことを示す、衝撃の発言ともいえる。

 

「馳知事は1984年のロサンゼルス五輪に、レスリングのグレコローマン90kg級選手として出場しています。1995年7月の参院議員選挙で初当選。その後、衆院に鞍替えし7回の当選を数え、スポーツ行政の中心的役割を担う文部科学大臣も務めました。2022年3月、石川県知事選挙で初当選しました」(自民党関係者)

 

 つまり一議員、一知事の発言とは「重み」が違うわけだ。

 

「さすがに、ことの重大さに気がついたのでしょう。発言の夜には『誤解を与えかねない不適切な発言だった』と、知事の談話が出されました。翌日にも、金沢市内で記者団の取材に対応し、『私自身の事実誤認もある発言で、全面的に撤回する』としましたが、どの発言に誤認があったのかは、具体的には明らかにしませんでした」(前出・政治担当記者)

 

 これまでも「私は不規則発言が多くて」と自嘲することがあった馳知事だが、ひとつ間違えれば国際問題になりかねない発言だけに、ニュースサイトのコメント欄にも《ゲームのリセットじゃないんだから言った事実は撤回できないよ》《これだけ具体的な話をして撤回はないです。おおよそ自民党の上層部に怒られて言わされていることは容易に想像できる》《「必ず勝ち取れ。カネはいくらでも出す。官房機密費もあるから」 これはあまりにも具体的で生々しい内容ですね》などの書き込みがあった。

 

 一方で《国民の税金である機密費の一端を明かしてくれた、と言う意味では「よくやってくれた」と言いたい》といった、皮肉めいた“喝采”のコメントも。

 

 いずれにしても「国会招致も視野に入る発言」(自民党関係者)だけに、今後の推移を見守りたい。

( SmartFLASH )

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