「言ったらアカンやろ」大阪・吉村府知事、阪神・オリ優勝パレード「反省すべきところ何もない」発言にSNSで批判殺到

 

　11月23日、プロ野球の阪神タイガースとオリックス・バファローズの、リーグ優勝を記念したパレードが大阪・御堂筋と神戸市で開催された。セ・パ両リーグが同日開催するのは史上初で、主催者によると、大阪市に約55万人、神戸市に約45万人の計100万人（当初は96万人と発表。その後、訂正）が詰めかけた。

 

　大阪府の吉村洋文知事は同日、自身のX（旧Twitter）にこう書きこんだ。

 

《【速報】阪神とオリックス、史上初の優勝記念同時パレードは計96万人の観客　大阪会場は前回の阪神パレード超える55万人→監督、選手、パレードに来てくれた人達96万人のこの笑顔。やって良かったよ。メディアからは、散々批判を受けたけどね。この笑顔。これが答え。》

 

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　だが、SNSでは“違和感”を指摘する声が続出した。

 

　パレードは、開催費用5億円を10月中旬からクラウドファンディング（CF）で募ったものの、パレード当日になっても、集まったのは約9700万円。実行委員会の名前に《2025年大阪・関西万博500日前！》と入っていたことから、万博との関連が警戒され、伸び悩んだ。結局、関西経済連合会などで構成する実行委員会が、企業へ協賛金のお願いに回り、約4億円を調達した。

 

　パレード当日、選手たちが乗り込んだバスは、前後左右に協賛企業の広告がビッシリ。SNSでは、「優勝おめでとう」の文字のないバスへの、モヤモヤした気持ちがあふれた。

 

《優勝パレードのバス、そりゃ万博絡ませたクラファンが集まれへんから、企業がお金出してくれたのはわかるけど、優勝おめでとう！的な横断幕じゃなくて企業名の幕がメインになってて、なんだかな...と思った》

 

《吉村洋文 らの思いつきで始めたクラファンが失敗→短期で集めた企業協賛に頼る羽目になった代償で、企業色強い阪神オリックス優勝パレード。両チームのうち阪神のみ協賛で、オリックス選手は阪神ロゴのみ入ったバスでパレードするハメに　選手が主役のパレードを企業宣伝の場にした維新、許せない》

 

《期間あったしもっと阪神、オリックスの感じが全面に出たラッピングバスとかなるのかと思ったら、企業名ばっかりで政治的なクラウドファンディング含めて「嫌な大人の金」を優勝パレードで感じるのはなぁ》

 

　一方、パレード当日は、大阪府・市の職員約2500人が動員され、御堂筋付近で来場者の誘導などにあたった。職員らは無給のボランティアで、食費や交通費は自己負担。兵庫県と神戸市も同様に職員を1500人動員したが、公務扱いの休日出勤とあって、待遇の差に注目が集まっていた。

 

　パレード終了後、大阪側のボランティアスタッフに支給されたとみられるキャップとジャンパーが、フリマサイトに相次いで出品された、価格は1セット7000円～2万円台。批判的な声があがってもおかしくないはずが、SNSでは、府・市の職員が無給のボランティアとして動員されていることから、理解する声が多く上がった。

 

《休日を吉村洋文や横山ひでゆき に台無しにされた府市職員。せめてジャンパーが高値で売れて休日出勤の（不十分だが）対価になる事を願うばかり》

 

《タダ働きで動員した職員にモラルとか求めんなや　むしろ日当代わりでも安いわ》

 

《手当もなけりゃ代休もなし。それは公務員として、出たんちゃうやん。叩き売っちゃえw》

 

　極めつけは、吉村知事が発した言葉だろう。朝日新聞が報じたところによると、吉村知事はパレード当日、記者団にこう語ったという。

 

「多くの職員は盛り上げたいと思ってボランティアをしている。CFは大成功で反省すべきところは何もない。（批判する人は）ファンや選手の顔を見て批判を続けられるのかなと思う」

 

　この吉村知事の発言には、SNSで批判が殺到した。

 

《これは言ったらアカンやろ。批判を交わすのに誰かを盾にすることは政治家として絶対にアカン！》

 

《ファンや選手でなく知事のやり方を批判してるんやけど》

 

《万博もこの調子かよ》

 

　大阪万博をめぐっては、会場建設費が2350億円と、当初のほぼ2倍に増額されたことから、中止を求める声が多くあがっている。万博が開催されてから、「反省すべきところは何もない」と強弁されては、たまったものではない。

( SmartFLASH )