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自見英子氏、二階派退会表明も「退会届受理せず」の奇々怪々…本誌が報じていた「隠れ麻生派」の裏事情
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.12.24 16:30 最終更新日:2023.12.24 16:30
12月22日、自見英子万博担当相は、記者会見で自民党二階派(志帥会)からの退会を表明した。二階派が政治資金パーティー問題で強制捜査を受けたことをあげ、「国民の真摯な声にしっかりと耳を傾け、総合的に考えた」と説明。退会届の提出に先立ち「幹部の先生方に相談し、了解いただいた」とした。
だが、その直後、同派の武田良太・事務総長は「自見大臣の派閥退会届は受理しておりません。派閥幹部への相談もありません」と否定コメントを発表。
二階派内での混乱が浮き彫りとなっているが、自見氏が9月に入閣したときから、二階派内で反発があったことを本誌は9月14日に報じている。
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元郵政大臣などで知られる自見庄三郎氏を父に持つ自見議員は、比例区で当選2回。二階派関係者はこう語っていた。
「小児科医として勤務した後、お父様の議員秘書になった自見さんは、日本医師連盟の組織内候補として、2016年の参議院選で初当選しました。
当初は無派閥でしたが、日本医師会の中川俊男会長と二階俊博先生は仲がいいという関係もあって、2020年9月に自見さんには二階派に入会してもらいました」
だが、自見氏の入閣は、二階派にとっては寝耳に水。二階派として入閣を要望したのは、自見氏とは別の議員。自見氏を閣僚にねじこんだのは、麻生太郎自民党副総裁だったという。その裏事情を、自民党福岡県連関係者はこう明かしていた。
「たびたびクローズアップされているように、麻生さんは二階派所属の衆議院議員である武田良太さんと “犬猿の仲” で知られています。
自見さんは進んで二階派に入会したわけではなく、組織票を抱える日本医師連盟の顔を立てるために入会したんです。
父の地盤で、自らが育ったのは福岡県北九州市。そのため、“福岡のドン” といえる麻生さんとは、古くから関係がよかった。つまりは、二階派所属といっても “隠れ麻生派” なんです。
事実、自見さんは武田さんと同じ派閥であるにもかかわらず、麻生さんと関係が悪いことを気にして行動をともにしていません。入閣も、“麻生さんのコマ” として使われているに過ぎませんよ」
麻生氏の意図には、地元・福岡での勢力争いが関係しているという。
「現在、麻生派所属の大家(おおいえ)敏志参議院議員が、麻生さんの制止を振り切って、次期衆院選で自民党が議席を持たない『福岡9区』での鞍替え出馬を目指しています。
先日おこなわれた福岡9区の支部長を選ぶための自民党福岡県連の党員投票では、大家さんが圧勝しました。県連は党本部に、大家さんを支部長にするよう申し入れていますが、麻生さんが大反対しています。麻生さんは、大家さんに党員投票で負けた北九州市議を応援していたからです。
大家さんが圧勝しているので、麻生さんも無理やり降ろすわけにはいかない。“降りるように説得” しているのですが、大家さんは聞く耳を持っていません。麻生さんとしては、なんで俺の言うことを聞かないんだと許せないんです。
そこで同じ参院で、当選回数が少ない自見さんを当てつけのように入閣させて、『俺は閣僚人事まで操れるんだ』と、大家さんがこれ以上、麻生さんに逆らわないように自身の権力を見せつけたわけです」(自民党福岡県連関係者)
麻生氏のやりたい放題状態。前出の二階派関係者は怒りが収まらないようだ。
「自見さんの入閣した理由がわかった瞬間、怒りが込み上げましたよ。我が派閥幹部も、大激怒しています。自分の力を誇示するためにうちの枠を使って、“自分のコマ” を入閣させるなんて……『そこまでやるか』と思いました。麻生さんには、一刻も早く引退してもらいたいですよ」
11月16日、麻生氏の意図どおり、自民党は福岡9区支部長に、大家参院議員を選任しないと決めた。
政治資金パーティー問題で二階派、さらに最大派閥の安倍派(清和政策研究会)が窮地に陥るなか、麻生氏は逆に存在感を高め、孤立した岸田文雄首相は、麻生氏に頼らざるをえなくなっているという。
二階派事務総長の武田氏にとって許しがたい事態。自見氏の派閥退会をすんなり認めることは、武田氏にはどうしてもできなかったのだろう。
( SmartFLASH )
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