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「全くスピード感ない」岸田首相 自衛隊派遣の「初動1000人」に集まる疑問…識者も“人数不足”を指摘

社会・政治 投稿日:2024.01.04 16:09FLASH編集部

「全くスピード感ない」岸田首相 自衛隊派遣の「初動1000人」に集まる疑問…識者も“人数不足”を指摘

七尾市の避難所では、段ボールによる仕切りなどもなく、雑魚寝の状態だ。物資も足りていないという(写真・吉田豊)

 

 2024年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」。時間を追うごとに被害の大きさがわかってきたが、瓦礫などに埋もれた被災者の生存確率が急激に下がる「発生後72時間」まで間もなくとなった4日午前、首相官邸では「非常災害対策本部」(本部長・岸田文雄首相)の会合が開かれた。

 

 岸田文雄首相は「命を守る観点から重要な被災72時間が経過する本日夕刻までに、総力を挙げて一人でも多くの方を救命・救助できるよう全力で取り組んでほしい」と関係閣僚らに指示した。連日にわたり政府・自衛隊・民間企業が救助にあたっているが、「初動の自衛隊派遣規模が小さかったのではないか」といった声が識者からも聞こえてきている。

 

 

「地震が発生したのは1日の16時10分ごろでした。馳浩石川県知事は東京に滞在していたので副知事が現地で対応。馳知事は陸上自衛隊に災害派遣を要請しました。1日夜、木原稔防衛相は1000人規模の自衛隊員が活動を始めたことを明らかにしました。

 

 2022年12月17日、北陸地方への大雪で、国道に多くの車が立ち往生したときは柏崎市・小千谷市・長岡市で延べ940人の自衛隊員が派遣され救助と復旧にあたりました。待機自衛官は8500人程度いたとされますが、今回の災害規模の初動で1000人は少なすぎます」(政治ジャーナリスト)

 

 京都大学の藤井聡教授も自身のXで、台湾からの救助隊派遣の申し出を日本政府が断ったことにも触れながら

 

《台湾のニュース.台湾が160人規模の救助隊の能登地震派遣を準備し日本からの許可を待っていた所,日本側から「災害の範囲が広がっておらず 支援のニーズがない」と断られ、派遣を断念.

 

 救援隊が足りてるとは思えませんが、岸田内閣は何かに配慮したのでしょうか…!?!?》

 

 と、救援部隊の人数の不足を指摘している。

 

「災害の規模・広さは大きく違いますが、防衛日報デジタルによると、2011年3月11日に発生した東日本大震災では、発生当日に約8400人の自衛隊員が派遣され、2日後の13日には5万人超、1週間後の18日には10万人超の隊員が派遣されたといいます。

 

 また3月12日には枝野幸男官房長官が会見で自衛隊の航空機300機、艦艇約40隻、海上保安庁の巡視艇322隻、航空機44機、特殊救難隊10名がすでに活動していることなどを明らかにしています。当時の民主党政権の対応が“迅速だった”と評価する声は後を絶ちません」(前出・政治ジャーナリスト)

 

 SNSにも、初動1000人、という数字について疑問を呈す声が多い。

 

《どう考えても1000名では足りん! 小学校の朝礼で並ぶ程度の人数ですよ? 一刻も早く大動員すべき》

 

《時間との勝負と言いながら、全くスピード感を感じないし、避難所の状況も酷いと避難した人々が嘆いている。阪神大震災の経験者として歯がゆくて仕方がない》

 

《「救命救助は時間との闘い。......」 にしては少なくても1日遅いと思う》

 

 会見で「私が先頭に立って」と意気込んでいた岸田首相。その言葉に偽りがないところを見せてほしい。

( SmartFLASH )

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