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田中角栄元首相「目白御殿」が「線香」で全焼! 毎年必ず出火原因に、消防庁は「着衣着火」の危険を指摘

社会・政治 投稿日:2024.01.09 21:10FLASH編集部

田中角栄元首相「目白御殿」が「線香」で全焼! 毎年必ず出火原因に、消防庁は「着衣着火」の危険を指摘

全焼し骨組みだけが残る田中角栄元首相邸(写真・共同通信)

 

 かつて「目白御殿」と呼ばれた、故・田中角栄首相の邸宅が全焼した。1月8日午後に発生した火災により、木造2階建ての住宅約800平方mが炎に包まれた。

 

 出火当時、敷地内には角栄氏の長女の真紀子元外相と、夫の直紀元防衛相がおり、ともにけがはなかったと報じられている。また当日の夕方、真紀子氏は朝日新聞の取材に対し、「ぜんぶまる焦げ。私がお仏壇にお線香をあげて消し忘れた」と答えた。

 

 

 線香が大豪邸を焼き尽くす火災の原因となったことに、多くの人々が驚いているようだ。SNSでは、次のような声があがっている。

 

《仏壇に線香あげているだけで火災になるって事を知りました》

 

火事の原因がまさかの線香消忘れとは、小さい火種で家が燃えるなんて…》

 

 一方で、線香の火も甘く見てはならないという意見もある。

 

《線香自体が松明のように燃え上がることはありませんが、あの小さな火の存在を皆んな軽く見過ぎだと思います。近くに小さな紙切れでもあったら冬は乾燥してるので燃え移っても不思議ではない》

 

《仏壇屋と葬儀社で働いていました ほとんどがローソクからの引火ですが 稀に線香もあります》

 

《仏壇買う時に線香で火事になる事例もあるから短くなるまでは目を離すなって説明があった》

 

 線香による火災の発生件数はどれくらいあるのだろうか。総務省消防庁によると、令和4年の住宅火災における出火原因は、多い順に、こんろ、たばこ、電気機器、配線機器、ストーブで、線香は「その他」に含まれ、実数はわからない。

 

 東京消防庁が公表した直近のデータでは、東京管内で2013年~2017にロウソクと線香が原因になった火事は、計182件。それぞれロウソクと線香の件数の内訳は、2013年が23件と7件、2014年が29件と14件、2015年が18件と11件、2016年が29件と16件、2017年が27件と6件で、いずれもロウソクのほうが多いが、線香が原因による火事も、毎年必ず発生している。月ごとの火災件数は3月が多く、東京消防庁はお彼岸での取り扱いについて注意を呼びかけている。

 

 仏壇で線香やロウソクを使用する際の注意点は何か。総務省消防庁の広報担当者が語る。

 

「火を使っているときは、火から目を離さないのが第一。次に、まわりに燃えやすいものを置かないこと。倒れたとしても、火がつくものがないようにしてください。そして、安定したところに設置すること。ロウソクは燭台のサイズに合わないものを使わないようにしましょう。

 

 現在は電気で動くロウソクや線香もあるので、心配のある方はそれを使っていただくのが防火安全上は確実です。あと、火をつけた後に仏壇の奥に手を伸ばす際は、着衣着火の危険があるので注意してください」

 

 線香は、無炎燃焼という炎を出さない状態でくすぶり続ける。しかし、燃えやすいものがひとたび接触すると、炎を上げて一気に燃えることがある。栄華を極めた「御殿」ですら、線香の火で失われるのだ。

( SmartFLASH )

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